anttiorbの映画、映像の世界

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7年の夜

2018年作品、チュ・チャンミン監督、リュ・スンリョン チャン・ドンゴン ソン・セビョク コ・ギョンピョ出演。


韓国のセリョンダムには、セリョン村が丸ごと沈められたと言われている。 周辺地域ではセリョン湖は呪われており、人を食らう湖、呪われた井戸とも呼ばれていた。

1人の青年が真夜中に潜水道具を身に着け、セリョン湖の底へと潜って行く。 話に聞いていた通り、村の建物がそっくりそのまま沈んでいた。
2004年、世間を賑わせたセリョン湖事件の2週間前、警備員のチェ・ヒョンス(リュ・スンリョン)は転勤によりセリョン村にある社宅へ引っ越す予定になっていた。 半分以上をローンでマンションを購入した矢先であったため、マンションは賃貸にして安い社宅に引っ越すしかない。 送別会の夜、社宅を見に行くことになっていたので、ヒョンスはセリョン村へと向かう。 妻(ムン・ジョンヒ)からは口うるさくしっかり見て来いと言われていた。
歯科医院の院長を務めるオ・ヨンジュ(チャン・ドンゴン)は10年連れ添った妻が家を出てしまい、連れ戻すことに必死になっていた。 妻は一人娘のセリョン(イ・レ)を置いて行ったが、ヨンジュは妻を盲愛し娘が妻の物を触っただけでも激怒する。 結婚生活の中で自分を愛してくれると思っていたが、妻は決して夫を愛してはくれなかった。 その憤りと八つ当たりを毎夜、セリョンへと暴力を振るうことで晴らしている。耐え切れなくなったセリョンは、父親へと反旗を翻し夜にも関わらず豪邸から逃げ出してしまう。
執拗に追って来る父親から逃げ回るセリョン。 ダムの警備をするスンファン(ソン・セビョク)が住む社宅を訪ねたが、彼は不在。 森の中を闇雲に走り道路へ飛び出したセリョンは、丁度通りかかった車に轢かれてしまう。 車の運転手は社宅へと向かう途中のヒョンスだった。 彼は動揺するあまり、少女の遺体を湖へと投げ捨ててしまう。息子のソウォン(タン・ジュンサン)と同じくらいの年頃だった。
少女を轢いたことで故障した車の修理を行ったヒョンス。 社宅へは一家で無事に引っ越すことができたが、妻はぼんやりした夫に対してヒステリックに怒ってばかり。 ヒョンスは暴力を振るう父親と同じように妻へと手を上げてしまうが、ソウォンを自分と同じ境遇に晒してはいけないと思い直すのだった。
村ではセリョンが行方不明となったため、大々的に捜索が行われていたが、スンファンは少女が父親に虐待されていたことを知っている。 それなのに、ヨンジュはスンファンへと虐待の罪を被せ、留置場送りにしたことがあった。 だが、ヨンジュは村の名士であるため、スンファンが真実を叫んでも信じてはもらえない。 セリョンダムの警備チーフとして会社へと出社したヒョンスは、少女が行方不明になっている話を同僚から聞く。
ダムは川の中流を堰き止めて造られていたため、水量が多く干ばつでもない限り水門はいつでも開門していた。 スンファンの案内でダムの施設を一通り見たヒョンスは、スンファンから少女の境遇を聞かせてもらった。 いよいよ、湖の捜索も行われることになり、気が気ではないヒョンス。 程なくしてセリョンの遺体が水底から発見された…


どんよりと暗い作品でした。
監督はチュ・チャンミン、作品は初めて見ます。
主演はリュ・スンリョン、「エクストリーム・ジョブ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/10/03/060000 を記事にしています。面白かったです。
そしてチャン・ドンゴン、「V.I.P. 修羅の獣たち」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15573704 が近作です。


物語は、3人の男がそれぞれ描かれていきます。 警備員のヒョンス、そして医院を経営しているヨンジュ、そしてダム警備のスンファン。ヒョンスはある少女を轢いてしまいます。 しかしどうして人気のない道に少女は飛び出したのか? それは日ごろからの虐待であり、その父がヨンジュでした。


今作は3人の男の複雑な絡み合いの中、少女の不憫さがなんとも切ないんですね。 轢いてしまい隠ぺいして死体遺棄をしてしまうのは悪ですが、その元を作った心のねじけたヨンジュに憤りをします。


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妻を失い娘に鬱憤をぶつける男

 

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そして脱走

 

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事故に遭ってしまう

 

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そして湖から遺体が

 

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容疑者は?

 

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そして時は経ち

 

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