2002年作品、ベルナルド・ベルトルッチ 、 マイク・フィギス 、 イジー・メンツェル 、 イシュトヴァーン・サボー 、 クレール・ドニ 、 フォルカー・シュレンドルフ 、 マイケル・ラドフォード 、 ジャン=リュック・ゴダール監督。
ところはイタリアの森の中。 密入国の難民なのだろうか、狭いトラックから何人もが下ろされる。 みんな列を成すように案内される方向に進んで行くが、老人が独り列から逸れて勝手な方向へ向かう。 気付いた青年が呼び止めるが老人は気にもとめず去り、一本の大樹の足元に坐り込み、瞑想でも始めるかの様子だ。 そして追いかけてきた青年に「水を汲んできたくれ」と言うと、横笛を吹き始める。
その様子を近くの囲いの牛が見つめている。 インド人らしきその青年が川で水を汲もうとしていると、背後の茂みの上にある田舎道に物音を聞く。 道に登ってみると、女(ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ)が故障したバイクに悪態をついている。
バイクの荷台には生ビールのボンベ。 青年が茂みから顔を出す。 最初は警戒していた女だったが、修理を任せ、既に微笑みを交わしていた。 女の運転するバイクの後ろに青年が乗って、女の経営する飲食店に二人はやってくる。
どれだけの時間が経過したのか、身重の女と青年の結婚式。 二人は幸せそうだ。 店内はインド風に改装されていて、インド人音楽家がインド音楽を奏している。 椅子に坐っていた女から床に流れ出る水。 破水したのだ。また時間が経過し、娘と息子のいる二人。 夫が嬉しそうに、誇らし気に、買った車で帰ってくる・・・
今作はベルナルド・ベルトルッチの作品です。
夢だったのか、それともふと時間の隙間に落ちたのか? そんな作品です。
上記の監督作品も収録されていますが、いずれも10分くらいの短編です。 でもそれぞれ自分の色を短い時間の中で出している、そんな感じの映画ですね。
そしてもう1本あります。
牛が見ている
笛を吹き始める老人
青年は女と出会う