anttiorbの映画、映像の世界

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可愛い悪魔


大嵐が吹き荒れる高原の教会での結婚式、純白ウェディングドレスに身を包んだ幸せいっぱいの花嫁・冬子。 新郎・浩二渡辺浩之の姪の少女・ありすティナ・ジャクソンは、花嫁さんのヴェールが欲しくて堪らない。何度も何度もせがみ、駄々をこね、遂には花嫁が死んだ後ヴェールをもらえる約束をした。 しんじゃえ~」 無邪気に呟くありす。
集合写真の寸前、お色直しに花嫁は、単身教会2階の小部屋に上った。 その直後、絹を裂く悲鳴があがる。 突然2階の窓が破れ、ウェディングドレスを真紅の血で染めた花嫁が飛び出し、そのまま落下して、即死であった。
ウィーン、冬子の妹、涼子秋吉久美子は、ピアニストで、彼の地に留学している。アパートで恋人と激しく言い争った挙句、恋人は涼子を振り捨てて出て行ってしまう。 しんじゃえ~」 思わず呟く涼子。 その直後、表で激しいブレーキ音がして、通りに飛び出した恋人が、車の下敷きになっていた。
涼子は自分のせいで恋人が亡くなったと狂乱し、帰国後そのまま精神病院に入れられてしまった。 暫くして容体が落ち着き、退院した涼子は、浩二とその姉、ありすの母親赤座美代子の住む海沿いの洋館に、ありすのピアノ教師として住み込むことになった。
内外装とも素敵な洋館、窓から見える絶景、義兄・浩二の優しさ、無邪気な美少女・ありすとの交流、それらを通じて恋人と姉を相次いで喪った涼子の傷ついた心は癒されてゆくかに見えた。
だが、やがて涼子の周りで奇妙なことが起こり始める。 姉の死後、形見のヴェールはありすの手に渡ったが、そのヴェールが夜中、涼子の眠る布団に絡みつくように覆い被さってきた。 だがありすの母親は、涼子の幻覚と片付け、取りあおうとしない。 昼間から酒を飲んだりして、どうもありすを構わない母親のようなのだ。
そして、ありすの、物への執着心の強さを感じ始める涼子。 メリーさん という可愛い陶器の人形を、学校の女教師が持っており、一番上手に歌が歌えた生徒にそのメリーさんをあげるといわれ、懸命に歌を練習するありす。 だが、メリーさんはお預けとなり、先生が嘘をついたとありすは憤慨する。
やがて学校で写生大会が開かれることとなった。メリーさんはその景品となったらしい。 皆が写生を始める中、ありすが女教師を呼びに来る。 暫くして、先生が吊橋から川に落ちて行方不明との報が届く。 驚いて現地へ向かう涼子。
怪しげな風体のヒッピー青年(みなみらんぼう)が声を掛けてくる。 青年は川岸にボートハウスを建て、そこに住んでいる。 そこで一部始終を見ていたという。 ありすが先生を吊橋に誘い出している様子を話す青年。
妙な口調で涼子に近付いてくる青年を振り払い、涼子は洋館へ戻ってくる。 洋館では警察がありすに事情聴取をしているが、ありすは子供らしい素直な態度をとっている。 一連の人間の死の原因は?・・・

これはあの岩崎宏美が主題歌を歌っていた、火曜サスペンス劇場で、大林信彦氏が監督をした作品ですね。 もう1本ありますのでそれは明日に。
主演は秋吉久美子、近年の映画作品では 「風邪(ふうじゃ)」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12206495.html という作品に出演しています
そしてありす役にティナ・ジャクソン、見たことの無い外人女優ですね。今作以外にクレジットもありません。

物語は、ありすの周りで起きる不可解な死亡事故から展開していきます。 この 「しんじゃえ~」 というありすの言い方が、無邪気さを持った子供のセリフにしたら怖いですよね。 そして同じような体験をした涼子だからこそ、なんか感じたんでしょう。
姉の死にありすが関係しているのか? そして彼女の先生の死 、おかしいのは、酒びたりのありすの母の存在ですね。 彼女が実は真相を知っている感じなんですが。
ちょっと怖いサスペンス、涼子がどうなっていくのかが気になるお話でした。

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無邪気に花嫁に近寄るありす

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そしてある約束をする

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そして数年後

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成長したありすに

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次々と起こる殺人

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