ヒトラー率いるナチス党が支持を拡大していた1930年9月、海軍士官学校を経てキールのバルト海海軍基地に通信将校として勤務していたラインハルト・ハイドリヒ(ジェイソン・クラーク)は、社交場で出会った貴族階級のリナ・フォン・オステン(ロザムンド・パイク)との婚約を決意する。
しかし女性関係が奔放だったため、ある娘の父親で海軍上層部にコネがある男から訴えられ、不名誉除隊となる。 しかし、ハイドリヒはナチ党支持者婚約者リナに励まされ、ナチス党親衛隊(SS)指導者ヒムラーと面接する。
ヒムラーはハイドリヒの優秀さに感銘を受け、SS内部の情報部立ち上げを任せる。ハイドリヒはドイツ全土にSS保安部(SD)の情報網を築き、諜報活動で頭角を現す。ヒトラー政権成立後は警察も手中に収め、警察機構とSDを国家保安本部(RSHA)に統合する。
RSHA長官となったハイドリヒはヒムラーに次ぐSS・警察の実力者となり、絶大な権力を得ていく。 ナチスが占拠地域を広げるなか、チェコの統治を始めたハイドリヒは、反体制勢力に対する弾圧や公開処刑を頻繁に行う。
ハイドリヒの統治に危機感を抱いた英政府とチェコスロバキア亡命政府はハイドリヒ暗殺計画を立案し、亡命チェコスロバキア軍人からヤン・クビシュ(ジャック・オコンネル)、ヨゼフ・ガブチーク(ジャック・レイナー)を含む数名の若者をパラシュートでチェコ領内に送り込む。 ヤンとヨゼフはチェコ国内のレジスタンスらの協力を得て、襲撃の機会を伺う。
任務の間に、ヤンは協力者の女性アンナ・ノヴァーク(ミア・ワシコウスカ)と激しい恋に落ちる。
1942年5月27日、暗殺計画は危うくも成功するが、ナチスは容赦のない報復に乗り出す。 複数の村を消滅させ、男性は処刑、女性と子供は強制収容所に送る徹底ぶりで、プラハの中心部にある聖キュリロス・聖メトディオス正教会の地下室に匿われたヤンとヨゼフも、暗殺部隊の支援者への拷問によって居場所を突き止められてしまい…
今作は、前半はハイドリヒに、後半はその彼の暗殺計画にスポットを当てています。
監督はセドリック・ヒメネス、作品をはじめて見ますね。
主演はジェイソン・クラーク、「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15591124.html が近作で、新作での出演作も公開されます。
ジャック・オコンネルは、「マネーモンスター」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14208963.html でカイル役をしていました。
物語は、ナチスのナンバー3まで駆け上がったハイドリヒが、どうやって上り詰めたのか、そして彼の最期を描いた作品でした。 ハイドリヒは、優秀な男でしたが、SEXフレンドとしてしか考えていない女の父がお偉いさんだったことで、職を失い、不名誉除隊として海軍を辞めざるを得なくなってしまいます。
しかし結婚をしようとした女性・リナは彼の優秀さに気付いていて、ナチ党員だった彼女はヒムラーに紹介、これが彼の出世につながって行きます。 職務に忠実で、ヒトラーのナチが力を誇示していく為の粛清を、彼が実行の主役となって進めていくんですね。 その背景には、自分を除隊した海軍に対して恨みがある感じさえします。
そしてチェコではかれの暗殺計画が進められていくんです。
今作は少し前に公開した 「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15088918.html と後半は一緒ですね。 ただハイドリヒの人間像はあの作品はあまり触れていませんでしたので、今作は、そこの部分は興味深く見る事が出来ました。
ユダヤ人を根絶しようと、本気で計画していたハイドリヒ、恐ろしい男で、彼の死が歴史の必然性だったのかもしれません。