anttiorbの映画、映像の世界

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世界で一番ゴッホを描いた男

2016年作品、ユイ・ハイボー キキ・ティンチー・ユイ監督、チャオ・シャオヨン主演。

中国南部深セン市にある大芬(ダーフェン)。 複製油絵制作が産業として確立し世界市場の6割を制作しているとされるこの街は、世界最大の油画村と呼ばれている。
1996年に出稼ぎで大芬にやってきた趙小勇(チャオ・シャオヨン)は、この街でゴッホの絵画と出会い、独学で油絵を学び、これまでに10万点以上にも及ぶゴッホの複製画を家族と共に描いてきた。 絵を描くのも寝食も工房の中。 ゴッホに魅せられゴッホと共に生き複製画への誇りを持つ彼は、いつしかゴッホ美術館へ行くことが夢になる。
本物のゴッホの絵画からゴッホの心に触れ、今後の人生の目標を明確にしたいと願う小勇。 その思いが募り、ついに美術館のあるオランダ・アムステルダムに向かうが…

監督はユイ父娘の共同監督ですね。 長編作品は初めてのようですね。
今作の主役はチャオ・シャオヨン、彼は世界で一番多くゴッホを描いた人間と自負しています。 彼の職業は複製画師なんですね。 そしてここダーフェンはそういう複製画のメッカとも言うべき地なんですね。

世界の6割がここで画かれる、彼はここで弟子を育成し、注文にこたえるべく画き続けています。 彼の専門はゴッホ、しかしいまだに本物のゴッホの絵を生で見たことがありません。 彼の希望はヨーロッパに行って実物を見ること、それが自分の今の画力をもっと際立たせる事が出来るのでは? そしてもっと注文がくるのでは? そう思っています。
そしてオランダには大口にお客さんがいて、来るならお世話をすると誘ってくれています。 しかしこの訪欧が彼の転機になっていくんですね。
ドキュメンタリーですが、複製画を仕事にしている人口の多さもやはり中国なんですね。 そんな現実もわかりましすし、実際にどう画かれているか、そして膨大な注文をどうこなしているかがわかります。
印刷、コピーではなく、1枚1枚油絵で画いている、その作業量というのも凄いもんでした。 ゴッホの絵は小さい写真だったり本から模写していくんですが、シャオヨンは自分なりに技法を会得しています。
彼が最後に出す決断、それもまた生き方だと思います。

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趙小勇の作業所

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ここで画き続ける

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彼ならではの技法も

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そしてとうとうオランダに

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そして本物を目指し

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実物を目にした彼は

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