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ぼくと魔法の言葉たち

2016年作品、ロジャー・ロス・ウィリアムズ監督、オーウェン・サスカインド 主演。

サスカインド家の次男オーウェンは、2歳で言葉を失い、6歳まで誰ともコミュニケーションを取れなくなってしまっていた。 彼は自閉症と診断され、家族は失意に暮れる。 
ある日、父のロンはオーウェンが発する意味をなさないモゴモゴとした言葉が、オーウェンが毎日擦り切れるほど観ていたディズニーアニメ 「リトル・マーメイド」 に登場するセリフであることに気付く。 意を決した父は、オーウェンが大好きなディズニー・キャラクターであるオウムの “イアーゴ” になりきり、身を隠して語りかけるとまるで魔法のようにオーウェンが言葉を返す。
数年ぶりの息子の言葉にこみ上げる涙をこらえながら、イアーゴとしての会話を続ける父。 こうして、父と母、そして兄による ディズニ ーアニメを通じた “オーウェンを取り戻す” ための作戦が始まった…

監督はロジャー・ロス・ウィリアムズ、多くのドキュメンタリー作品を制作してるようですが、日本公開は今作品が初めてですね。
サスカインド家からは、父のロン、母のコネリア、兄のウォルトが総登場、そしてオーウェンのガールフレンドのエミリーも登場しますがあくまでもドキュメンタリー、しかし彼の昔の映像もしっかり流され、自伝的なドラマのようですね。
この作品の大きなキーポイントは、ディズニーのアニメ映画が、オーウェンに対して大きな効果を持ったことですね。
言葉を失ったオーウェンに対して、数々のディズニー映画の存在が、彼のこちらの世界に戻すきっかけになりました。 2歳までの幼いオーウェンは、どこにでもいる明るくかわいい男の子、兄と遊ぶ姿に何の変化もなかったんですね。 でもある日突然彼に異変が起こるんですね。 そして彼は一切言葉が出なくなってしまいます。
経済的に余裕のあった父でしたが、それでも苦労して通わせた学校に馴染めず、オーウェンは苛めに遭ってしまいその学校にはいられなくなってしまうんですね。
この作品、言葉を取り戻してから、そして現在まで、さらには今後のオーウェンの生きていく姿にまでスポットが当てられたいます。 映画の時点では彼は23歳、そしてとうとう父と母から離れ一人暮らしをする段階がまさに今なんですね。
老いていく父と母にいつまでも頼ってはいられない、アメリカにはそういう障害を抱えた若い人にも地域や協力者のヘルプのもと、自立させていくシステムがあるんですね。 これはなかなか驚きでした。
費用はどうなっているのか?保障制度があるのか? そういう部分には詳しく触れられてはいませんが、いきなりの一人暮らしに戸惑ったり、エミリーとの関係もそう簡単には行きません。
そしていち早く普通の社会に飛び出した兄・ウォルトの苦悩も画かれています。
そして何よりも驚くのは、ディズニーが全面協力をしているってことですね。 版権に煩いイメージのあるディズニーが、快く映像の許可を出している太っ腹さ(^^) 珍しいことですが、これなくしてはこの作品はできなかったでしょうね。
最後彼の働く姿で映画は終わりますが、彼にとって理想の環境での職場だと思います。 私も憧れの職業に就いたオーウェン、うらやましく思った次第でした。

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自室で

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父と

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兄の誕生日

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クラスの発表で

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彼の心の中を描いたアニメで

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そしてキャラに囲まれる彼が書いた画

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