リョウ(成海璃子)は友達も一人いなくて、誰もが持っているケータイも要らないと思いもっていなかった。 人との会話が難しくて学校でみんなが聞いている中、本を声を出して読むことすらできなかった。
ある日、学校から帰り道である公園でおもちゃみたいなケータイを拾うことになる。 それから学校で授業を聞いていたら耳元にケータイのベルが鳴った。 自分にしか聞こえないようで最初は無視するけど、具合が悪くて保健室に行った後にもケータイのベルが聞こえてくるのだった。 それから誰かの声が聞こえてきた。
シンヤ(小出恵介)は偶然壊れたケータイを拾ってケータイに入力されている番号で電話をかけてみた。 壊れているからできないと思っていた電話からリョウの声が聞こえてくる。 最初は信じられなかったけど、お互いの存在を確認して、二人にしかできない電話をかけるようになっていく。
シンヤは喋ることも聞くこともできない障害者だったけど、離れているはずのリョウの声だけは聞こえてきていた。 そして、二人は頭の中で考えていることが聞こえたり、話せたりすることに気がつくのだった。 それぞれ人に対する傷がある二人はどんどんお互いに心を開くようになり、お互い支えの存在になっていく。
二人にはもっと妙なことがあるけど、それはリョウとシンヤが生きている世界が一時間差があることだった。 同じ日本で住んでいるけど、二人の間には1時間という時差が存在して、二人はその時差を使って一緒に流星をみたり、色々その時差を使って遊びはじめるのだった・・・
この作品は知りませんでした。 いい話、ファンタジーでした。
監督は荻島達也、3作品監督作品がありますが、初鑑賞でした。
主演は成海璃子、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15160919.html が近作ですが、その前の 「無伴奏」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14309071.html で主演、そして大胆な役をしていました。
そして小出恵介、近作は 「愚行録」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14756019.html でした。 しかし今は休業中、復帰は難しいかもしれませんね。 もったいない・・・
物語は、孤独で、友達もなく、人前で話すことが苦手なリョウが、ある日おもちゃの携帯を拾ったことから、不思議な体験をするお話です。 その日は頭痛がして耳鳴りがするリョウ、そして携帯音が頭の中で鳴り響いているんですね。 しかしためしにおもちゃの携帯のスイッチを押すと、そこに男の声が? 会話ができるんですが、どうやら直接頭の中に声が入ってくることがわかります。
怖いことなのか? しかし相手の男は何か優しい感じの男でした。 そして自分と同じ、孤独感を持っていることがだんだんわかってきます。 そして実はもう一人、頭の中で会話ができる人間がいるんですね。 それは、リョウしか話せないようです。
だんだん孤独ではなくなっていく二人、そしてお互いの生活までわかってきますし、だんだんお互いの存在を確認したくなり、そして。
いい作品ですね。 大きな話題になった感じではありませんが、成海璃子が本当に瑞々しい。 そして小出君もいい感じなんですがね。
つくづくもったいない!
人前で話すのが苦手なリョウ
ある日おもちゃの携帯を拾う
保健室で携帯が鳴って
電話の相手はシンヤだった
そして二人は会いに行くことになるが