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羊の木

2018年作品、吉田大八監督、錦戸亮 木村文乃 北村一輝 優香出演。

過疎化が進む小さな港町、魚深市の市役所に勤務している月末一(錦戸亮)はある日、上司から新しく街に移り住むことになった6人の男女の出迎えを命じらる。 月末は彼らを感じよく迎えるが、6人にどこか違和感を感じる。
月末は、上司に彼らの素性を尋ねると、上司は6人とも元殺人犯だと話してきた。 そしてこれを知っているのは二人だけであり、それぞれ6人はお互いの素性も知らないという。 これは極秘の国家プロジェクトである新しい仮釈放制度で、受刑者を地方に10年住まわせ仕事を与えることで、刑務所の費用を減らし、過疎化対策に対応しているのだというのだ。
そして、この事は決して口外するなと釘を刺される。 受刑者は合計6人、宮腰一郎(松田龍平)は宅配業者となり、杉山勝志(北村一輝)は釣り船屋の船乗りとして、太田理江子(優香 )は介護士として介護センターで、栗本清美(市川実日子)は清掃員のボランティア、福元宏喜(水澤紳吾)は理髪師として、大野克美(田中泯)はクリーニング屋として、それぞれ働きはじめるのだった。
困惑している月末だったが、市役所内で学生時代の元バンド仲間、石田文(木村文乃)と偶然再会する。 文は上京していたが、都会の生活に疲れて魚深町に戻ってきていたのだった。 文に昔から片想いしていた月末は、文に声をかけ、友人の須藤(松尾諭)と3人で再びバンド結成することにした。
受刑者6人のうち、一番社交的な宮腰一郎は月末に積極的に近づき、関係を深めていく。 宮腰はある日、バンドの練習をしている月末ら3人を見つけ、練習に加わるようになっていく。 しかし、宮腰と文の距離が徐々に近くなり、月末は複雑な感情を抱き始める。
そんな中、かつて街を襲ったとされる怪物 「のろろ」 を祀る伝統的奇祭「のろろ祭り」が始まる。祭りには元 受刑者らも参加することになり、食事会に集結した受刑者らの奇行に何も知らない住民達も違和感を抱き始めるのだった。
「のろろ」 を祀り、街をねり歩き、祭りは無事に終了。 祭りの様子は全国紙の新聞に掲載されるのだったが・・・

面白い設定の予告編、さらに吉田大八監督ということで、これは興味が湧いていました。
監督作品は、前作が 「美しい星」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14943521.html 前々作が 「紙の月」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12394196.html 独特なタッチの監督で、私は好みです。
主演は錦戸亮、ジャニーズなんでまだ映像は載せられませんが、コンスタントに役者としての実績を積んでいますね。 「県庁おもてなし課」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9359574.html が私は好きでしたが。

物語は、いきなり魚深市に来ることになった謎の6人のお話。 世話をすることになったのは市役所の職員・月末一、上司からいわれるままで迎え住むところに案内し、新しい職場にまで紹介に行きます。 しかし素性を知ってから彼は複雑な感情が湧いてきますし、誰にも言えない状態になっていきます。
そこに現れたのが、好きだった幼馴染。 都会から帰ってきた彼女・文がもどってきたことにちょっとときめき、またバンド活動をし始めますが、なかなか彼女はこちらを向こうとはしないんですね。 しかし、この6人が微妙に動き始めます。
この作品の面白いところは、過疎化対策と、仮釈放、犯罪者の収容コスト削減という利害が一致するところですね。 これが進んで行くと、元殺人犯の町ができてしまうんでは?
もちろん、服役して罪を償い、更正をする人間もいるでしょうが、そうでない人間もいることでしょう。 それを誰が判断するのか?
もちろんそのあたりがしっかり描かれているこの作品、“のろろ様” も面白かったですが(^^)

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彼は宅配業者に

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彼女は清掃の仕事に

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介護士の彼女は一の父親と

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漁師になった男が一番曲者

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理髪店の男は酒を飲むと人が変わってしまった

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そして文と彼が付き合い始める

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