2016年作品、レベッカ・ズロトヴスキ監督、ナタリー・ポートマン、リリー=ローズ・デップ出演。
1930年代、パリが最も華やかだったとき。 アメリカ人スピリチュアリストのローラ(ナタリー・ポートマン)とケイト(リリー=ローズ・デップ)のバーロウ姉妹は、ヨーロッパツアーのため憧れのパリへと向かう。 美しく聡明な姉のローラはショーを仕切る野心家で、好奇心旺盛で純粋な妹のケイトは自分の世界に閉じこもりがちな少女。ショーでは死者を呼び寄せる降霊術を披露し、話題の美人姉妹として活躍し金を稼いでいた。
しかし二人の目的はイギリスに渡り、金を稼いで帰国することだったが、当たりをつけようとしたイギリスの興行師には逃げられてしまった。 そして私的な降霊会の依頼も思ったより少なかった。
そんな時、1枚の名詞がふと目に止る。 それは、フランス人映画プロデューサーのコルベン(エマニュエル・サランジェ)のもので、早速コンタクトを取ると、彼は私的な降霊会を開きたいとすぐに話に乗ってきた。 姉妹は早速3人で降霊会を行うが、その時コルベンは異常な状態に陥る。 そこで彼は二人の能力が本物であると思いこみ、自宅に二人を住まわすことにする。
コルベンは、新しい技術や発想で、新しいフランス映画を開発するという夢を抱いていた。 しかし、株主になかなかその考えが受け入れられないでいたが、そこで姉妹を使って、本物の霊をカメラに収めようという野心に取り付かれるのだった。 二人と契約を交わし、誰もやったことのない世界初の映画として、姉妹の力で呼び寄せた霊をフィルムに活写させ、二人を有名にするという野心に燃えるコルベン。
姉妹は映画撮影に臨むが、ケイトは上手く演じられない。 コルベンと監督は、ローラに女優としての才能を感じ、彼女を主演に映画製作を進めることになっていく。
若き俳優フェルナン(ルイ・ガレル)との熱いキスを演じたことで、映画の魔法がローラを女優として目覚めさせる。 「何もかもすぐ成功させたい。 すべて欲しい」 そんなローラは、野心をむきだしにしていく。 ある夜、コルベンはローラに 「君たちが来てから人生が変わった。 扉を開けてくれた」 と感謝する。
男女の区別なく火遊びを楽しんでいることを知りながらも、コルベンに惹かれていくローラ。 やがてコルベンは、力があるのは妹のケイトの方だと確信し、有害な電磁波を放つ機械をケイトに使い実験をする。 危険な行為にも関わらず、ケイトは協力を惜しまない。 信頼関係で結ばれた二人を目の当たりにし、激しく嫉妬するローラ。 そんな彼女に 「君は何もわかってない」 と呟くコルベンだった・・・
時代は第一次世界大戦が終わり、再びヨーロッパがきな臭くなっている時代ですね。
監督は長編3作目のレベッカ・ズロトヴスキという女性監督。 デビュー作を見たいですね。 主演の一人がナタリー・ポートマン、近作は 「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14843226.html ですね。
そしてもう一人がリリー=ローズ・デップ、今年日本公開の、「コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15017663.html というSFコメディが公開されましたが、ジョニー・デップの娘で、今後はどんどん出演作が増えそうですね。
そしてコルビン役にエマニュエル・サランジェ、記事にした作品はありませんが、出演作が多いベテランなんで、今後はどこかで。
物語は、パリにやってきた姉妹と、映画プロデューサーのお話です。 姉に特殊な能力はありませんが、仕切るのが上手く、客を盛り上げる術に長けています。 一方の妹は姉に従順ですが、彼女の方が何らかの力を持っているんですね。 本当に心霊的な能力があるのか? どちらかというと、人の心を支配する力が無意識のうちに宿っている感じに見えました。
映画界も過渡期で、新しいことをやらなければならない時代、と同時に戦争の影が忍び寄ってくる、はっきりとは描かれていませんが、人種差別、ドイツの影響が感じられるところもありますね。
心霊ものの作品かと思いましたが、そうではなかったですね。 ちょっと悲しいドラマでした。
スピリッチュアルショーを開く二人
しかし思うように稼げない
そこに現れた映画プロデューサーのコルベン
ローラは女優に
ケイトはコルベンに協力をする