anttiorbの映画、映像の世界

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歓待1.1

2013年作品、深田晃司監督、山内健司、杉野希妃、古舘寛治、ブライアリー・ロング出演。

東京下町の一角に今日も響く輪転機の音。 若い妻・夏希(杉野希妃)と前妻の娘・エリコ(オノエリコ)、出戻りの妹・清子(兵道公美)と暮らしながら印刷屋を営む小林幹夫(山内健司)。 最近の事件と言えば娘の買っているインコが逃げ出したことぐらいの 「平和」 な一家だった。
エリコが寂しがっているので、張り紙を出して、見つけたら連絡をしてくださいとしてあったが、その張り紙を見ている男がいた。
その男が小林家にやってくる。 突然訪れた男は加川花太郎(古舘寛治)と言い、髭モジャ、慇懃無礼な男で遠慮なく入ってくるが、インコを見つけたような口調で、小林家に入り込み、幹夫に何やら耳打ちをする。 そして彼は結局ここで働くことになってしまうのだった。
ここでは従業員は昔からいる山口(永井秀樹)というベテランがいるが、最近体調がすぐれず、とうとう倒れて入院することになってしまう。 そして幹夫は加川を住み込みの従業員にせざるを得なくなってしまうのだった。
何かどんどん加川のペースになっていくことに不安を感じた夏希だったが、その流れは止まらない。 そして妻という事でアナベル(ブライアリー・ロング)もこの家に来てしまう。 結婚しているなんて知らなかった小林家だったが、一旦住み込みを認めてしまったからには拒否もできない。
そしてどんどん加川の浸食が始まっていくのだった…

どこかで見た感触、そうこれは昨年公開された深田監督の 「淵に立つ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14480749.html のベースとなった作品と言われています。 私が見たのは、「歓待」 のディレクターズカット版でこういう題名にして再公開した作品です。
監督作品は 「いなべ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14857284.html 「ほとりの朔子」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13488762.html と見ていますが、なかなか面白いというかちょっと不思議さ、幻想的な感じを抱かせる監督ですよね。
今作の主演は妻・夏希役の杉本希妃になりますかね。 若くして女性映画監督であり女優である彼女、監督、主演で 「雪女」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14819578.html 出演作で 「インターミッション」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11773997.html を鑑賞しています。
この謎の男・加川がふらりとあらわれ、この家に入り込んでいくところは 「淵に立つ」 と一緒ですね。 だからこそ、不気味なものを感じるんですが、この後、大きく展開は変わって行きます。
そしてお話の前段階として、この地域の近くに川があり、そこに違法な小屋があって地域住民から苦情が出て撤去するという事がさらっと触れられているんですね。 ここを見逃すと、この作品は面白くない(^^)
そこにこの男の正体が隠れているってことですね。
しかし根幹は、この一件幸せな小林家も、実はそうではないという事実がどんどん明らかになっていくところ、しかし決着は破局ではなく、元の鞘になぜか収まっていく感じで終わります。
深田監督らしいというか、ちょっと軟着陸って感じですかね。

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この男がふらっと現われる

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さらに男の妻という外国人が

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そしてこの家の住人が増えてしまう

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二人は自由勝手に振舞い始める

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そしてお客ということで外国人たちが集い始める

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