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弁護人

2013年作品、ヤン・ウソク監督、ソン・ガンホ主演。

1978年、スタミナドリンクの箱を抱えながら、階段を上ってくる男・ソン・ウソク(ソン・ガンホ)が向かった先は、先輩で弁護士をしているキム・サンピル(チョン・ウォンジュン)のところだった。 いままで裁判官をしていたが、収入が限られ、生活が良くならないことから、彼はすっぱり退職をして弁護士になると決めたという。 ついては独立資金を貸してほしいと、きっぱり頼みに来たのだった。
しかし、そう簡単に弁護士事務所をしたからといって儲かるわけではないと諭すと、彼にはある考えがあると言う。
すぐさま大量の名刺を印刷した彼は、片っ端から配り始める。 彼がターゲットをしたのが不動産絡みの相談を受けることだった。 今まで司法書士の仕事だっ たこの仕事を、法改正により弁護士でもできるようになったのだった。
はじめは全く仕事は来なかったが、そんな時彼はあることを思い出していた。 7年前、高卒の彼は司法試験をあきらめ、本を売りに出し、妻のチャン・スギョン(イ・ハンナ)の出産費用にあてようとしていた。 しかし妻の母親(ミン・ギョンオク)が費用を出してくれ、情けなくなったウソクはある食堂で豚飯を食べていた。
手に握った金を払おうとした時、彼はここで試験をあきらめては今までの努力が無駄になると思い、食い逃げをしてしまう。 そして持っていた金で、本を買い戻し、必死に勉強をし、見事試験に受かったのだった。
ここ釜山での弁護士会に顔を出したウソクは、大卒の弁護士たちに陰口をたたかれ ていた。 司法書士の仕事をする、高卒の名刺を配りまくっている弁護士がいる。 顔を知られていない彼はそこで食事をしながら聞いていたが、キム・サンピルが来たとき素性がわかるが、彼は敢然とそういう仕事が今はできるのだと言い放つのだった。
徐々に客が増え、ひとりでは対応ができなくなり、事務長としてパク・トンホ(オ・ダルス)を雇う事にする。 迷っている彼を50万ウオンで引き抜き、事務所は繁盛した。 生活も変わり妻も二人の子供たちも生活がだんだん豊かになっていった。
ウソクはたまには外食をしようといいある店にみんなを連れていく。 そこは彼が食い逃げをした店だった。 店の女主人・パク・スネ(キム・ヨンエ)はそんな昔の食い逃げをすっかり忘れていたが、まだ小 さかった息子のパク・ジヌ(イム・シワン)は覚えていた。 スネは立派に弁護士になったウソクを逆に歓迎し、金を受け取らず、これからも食べに来てほしいと励ますのだった。
それからウソクは毎日トンホを連れこの店に昼飯を食べに来るのだった。
そんな平穏だったある日、ジヌがいきなり拘束・逮捕される事件が起きる。 それは朴大統領暗殺から、全斗煥体制となり、強烈なアカ狩りが始まったことから起きた、不当な軍主導の事件の始まりだった…

後に韓国大統領となった盧武鉉の弁護士時代の実話を映画化した社会派ドラマという事です。 税務弁護士として経済的な成功を手にした主人公が、国家の横暴を目の当たりにして社会正義に目覚め、公安に不当逮捕された若者を救うべく、たった一人で国家に果敢に戦いを挑む姿を描くある種英雄譚ですね。
主演は 「渇き」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/6466240.html 「スノーピアサー」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11083676.html のソン・ガンホ、いずれアップしますが 「凍える牙」 はいい作品でした。 共演にキム・ヨンエ、イム・シワン。
監督は、これが長編デビューのヤン・ウソクという事です。
前情報無く見ていたんですが、見ながらこのモデルは誰だろうと思いながら見ていました。 冒頭のところのちょっと前、今の韓国大統領のお母さんの陸英修が文世光事件で暗殺されたのはよく覚えていますし、さらに大統領自身も暗殺され、韓国は暗い時代に突入していたころですね。
軍政が敷かれ、共産主義弾圧が激しくなるちょうどそのころ、やはり赤狩りが激しく行われていた時、民主主義は謳い文句だけで、徹底的な圧政が敷かれていた面があったのは、なかなか知る機会がありませんでした。
さらに言えば、このモデルになったのがのちの大統領のノ・ムヒョン盧武鉉)という事も見終った後に知りました。 まさにこの作品では正義の人ですね。 ラストシーンは、彼の次のステージを予感させるエンディングとなっています。
しかし拷問の仕方、洗脳、強制のさせ方は、万国共通ですね。 嘘の供述をさせる、文書に残させる、世界的なマニュアルがあるのでは? と思えるほど、CIAほかの拷問のやり方と似ていますね。部 分的にはもっとえげつないかもしれませんが。
スカッと逆転するかと思った最終審議の場、しかし当時の軍主導のあからさまなやり方はそう甘くはありませんでした。
ただ、この英雄が非業の死を遂げるのもまた、悲劇ですね。

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不動産、税金専門で成功するウソク

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しかしそのころ韓国国内は嵐の前だった

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豚飯屋の女主人が弁護を頼みに来る

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そして拷問の事実を知る

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ウソクの戦いの始まりだった

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