anttiorbの映画、映像の世界

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ストレイト・アウタ・コンプトン

2015年作品、F・ゲイリー・グレイ監督、オシェア・ジャクソン・Jr 、コーリー・ホーキンス、ジェイソン・ミッチェル出演。

1986年、アメリカ、コンプトン。 エリック「イージーイー」ライト(ジェイソン・ミッチェル)は薬を売るためにドラッグ密売所に行った。 しかし金払いが悪く、ちゃんと金をよこせと毒づいているとき、ロス市警がやってきた。
装甲車が出動し、一網打尽にする感じの手入れだった。 必死に脱出する密売人たちだが、エリックは小柄だったので、屋根つたいに逃げ切った。
アンドレドクター・ドレイ」(コーリー・ホーキンス)は、母がせっかくセッティングした面接をすっぽかしてしまい、母に激怒されてしまう。 母はアンドレに働くか勉強のどちらかをしてしっかりした人生を歩んでほしいと願っているが、彼の夢は音楽をやることだった。
そして彼は家を出ることにした。 とりあえず伯母のところに厄介になりながら、母の目が届かないところで曲作りをし始めるのだった。
しかし若い者たちで集まっているだけで、ロス市警はすぐにやって来て、あからさまな違法な取り調べを始める。 黒人=ドラッグ、もうそういう先入観で見ているのだった。 
そして、アンドレは仲間たちと曲作りをしているところにエリックがやってきた。 危ない薬の取引をしている彼は、その分金は持っていた。 アンドレは、エリックに自分に投資しないかと誘ってくる。 そうレコードを出す資金を都合してほしいと言うのだった。
アンドレがやりたかったのはヒップホップ、そして攻撃的でセンスのある歌詞を書けるオシェイ・ジャクソン「アイス・キューブ」(オシェア・ジャクソン・Jr )に参加してもらい、さらにMC・レン(オルディス・ホッジ)、DJ・イェラ(ニール・ブランウン・Jr )も参加することになる。
しかしあてにしていたボーカルが事故に遭い、誰に歌わせるかとなった時に、エリックに歌わせてみることにする。 初めはリズムにまったく乗れないエリックだったが、だんだん肩の力が抜け本音で叫ぶようになると、いい感じに仕上がってきた。
彼らの暴力的なほどにストレートなリリックをハードコアなビートに乗せ、日常に感じるフラストレーションと怒りを吐き出す5人の若者たちは、早くも注目を浴びる。 そしてそこに、協力を申し出る人物が現れる。
音楽マネージャ・ジェリー・ヘラー(ポール・ジアマッティは、エリックに接近してきたのだった。 しかしすぐに彼はライブにレコード会社の人間を招待し、その中のある会社が彼らに興味を持ち、2枚目はそこから出すことになっていく。
彼らはリリック、プライド、虚勢、そして才能という武器で、自分たちを抑圧する権力者たちに立ち向かい、世界で最も危険なグループと言われたN.W.A.を結成するのだった…

今年の最期のタイミングでの公開になったこの作品、N.W.A.というのは西海岸ヒップホップでは伝説的グループと言われ、現在ではメンバーのそれぞれがラッパー音楽プロデューサー俳優映画監督などで活躍していると言うことです。 ドレイは「トレーニング・デイ」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/7051851.html に刑事役をしていましたが、さすがにそこまでは(^^)
しかし、この時代、まあ今でも根強くあるんでしょうが、ロス市警の黒人差別、あからさまな違法捜査、暴力的な取り調べは有名で、彼らの当初のラップのパワーは、この屈辱的な鬱憤から出てくる感じでしたね。
ちょっと集まっているだけで、年齢さえも関係なく、いきなりパトカーが数台やって来て、暴力的な身体検査、反抗すると問答無用で逮捕なんでしょうし、下手をすると射殺かもしれませんね。
しかし彼らはヒップホップで反撃に出ていくんですね。 そしていよいよFBIからも勧告さえ来ます。 ここらあたりはこっちも燃えてきます。
ただ、大成功を収めてくると、いろいろな個人的な確執がこの後生じていくところは息苦しくなってきます。
ヒップホップを描いた作品は、最近好きになっているんですが、5人の生き様がこの作品は生々しくて面白いですね。
2時間半の大作ですが、見ごたえある力作です。

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エリックにアンドレが投資を持ちかける

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自主制作版を聞きジェリーがマネージャーをさせてほしいと言って来る

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レコーディングから出てくるといきなりロス市警が

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そしてN.W.Aを結成


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大成功のライブ

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