anttiorbの映画、映像の世界

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早熟のアイオワ

2008年作品、ロリ・ペティ監督、ジェニファー・ローレンス主演。

アグネス(ジェニファー・ローレンス)が家に帰ってくると、見知らぬ大きな黒人男性が寝ていた。 途端に不機嫌になるアグネス、「あと10分で出て行って」冷たく言うと、男はぐずぐず言い訳をしてしばらく居たそうだが、さらに「5分で出て行け!」と言うと男は服を着はじめ、家から出ていく。
すぐにデュバル (ボキーム・ウッドバイン)が入ってきて、アグネスにあの男は?と聞くが、彼女は知らないと答えると、デュバルは不機嫌になり、彼女の母のサラ (セルマ・ブレア)に怒りの矛先を向け始める。
1976年、アメリカ・アイオワ州の小さな町、ここは“ポーカー・ハウス”と呼ばれている、良くない連中が毎晩集まってくる家。
サラには3人の娘がいる。 長女のアグネス、次女のビー(ソフィア・ベアリー)、3女のキャミー(クロエ・グレース・モレッツ)、彼女たちには父親がいない。 実は母は娘たちを連れて、父から逃げてここまでやってきたのだった。
しかしここは夜な夜なポーカー賭博や売春が繰り広げられ、ドラッグディーラーたちが集まってくる場所。 サラは、元締めのような仕事をしているデュバルに頼り切っているのだった。
アグネスは男たちが帰ってくる朝に家に戻り、空いた時間に勉強をし、バスケットボールをする。 彼女は成績もトップクラ スであるだけでなく、バスケットボールチームのエースで、チームも強豪チームだった。
次女のビーは、朝になると新聞を配り、各家庭の空き瓶を回収しに行く。 それは彼女の貴重な小遣い源だった。
三女のキャミーも、友達の家に泊まり歩いている。 その家から帰れと言われるまで、自分の家のように居座っているのだった。
そんな三姉妹の生活に明かりが差すのだろうか?…

当初日本公開などされなかったこの作品、女優のロリ・ペティが自伝的に自分の生い立ちを映像化した作品らしいですね。 もちろん初監督作品です。
2014年になって公開されたのは、やっぱり主演のジェニファー・ローレンスが脚光を浴びたからでしょうね。 彼女の映画初主演作のようですし、本国 公開当時は、17歳くらいですね。
設定は14歳という事ですが、長女という事でもあるんですが非常に大人びていますし、体当たりの演技で、もう大物感が漂っています。 そして三女役は、クロエですから、もう日本で見せてくれないとという作品です。
でも内容は正直荒んだ、ある種絶望感漂うお話なんですね。
吹き溜まりのような環境にいる三姉妹、でも幼い彼女たちなりの嗅覚で、健気に生き抜いているんですね。 家があってないような生活、周りの住民の優しさで、かろうじて生きているという感じなんですが、でも彼女たちの表情は結構逞しいし、したたかさもあるんですね。
もちろん学校に行っているのは長女だけの様なんですが。
そして薬漬けで、ラリッている母親役には、セルマ・ブレア。 私はエキゾチックな目が好きな女優さんですが、この作品では最低な母親として出てきます。
アグネスがひどい目に遭った時の冷たい態度のシーンは、見ていて辛いところでした。 女優たちの若いころの貴重な姿が見れる作品ですね。

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健気に生きる3姉妹

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母のサラ

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寸暇を惜しんで勉強するアグネス

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友達の家に泊まり歩くキャミー

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母を支配するデュバル

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