1976年作品、長谷川和彦監督、水谷豊主演。
順はケイ子と肉体関係を持った。 どちらかというとケイ子が誘ってきた感じだったが、順は前からケイ子を抱きたいと思っていた。
順はケイ子と一緒になるつもりだった。
ある雨の日、彼は父親(内田良平)に取り上げられた車を取り戻すため、タイヤパンクの修理を営む両親の家に向った。 しかし、それは彼とケイ子を別れさせようと、わざと彼を呼び寄せる父と母(市原悦子)の罠だった。
母は彼に「順は取り憑かれてるのよ、蛇にぐるぐる巻きにされてる」となじる。 早く別れないとあの体にがんじがらめになると言う。もともと、スナックを建てる時にケイ子を連れて来たのは父だった。
ケイ子は左耳が関えなかった。 その理由を順はケイ子のいう通り、中学生の頃、いちじくの実を盗んで食べたのを、順がケイ子の母親に告げ口をし、そのために殴られて聞えなくなったと信じていた。
しかし、父はケイ子の母親が引っばり込んだ男に彼女が手ごめにされたのを母親にみつかって、たたかれたからで、いちじくの話はケイ子のデッチ上げだという。
順はそうじゃないと言い張るが、父のにやけたようなうす笑いの表情にどうにも我慢が出来なくなっていた。
母親が野菜を買いに行って帰ってきた。 しかし母が戻ると、順は来るな と叫ぶ。 彼は母が出ている間に、父親を殺してしまったのだった。
順は自首をするというが、母はそんなことはさせない。 ここを売って、二人で誰も知らないところに行って時効の15年我慢しようという。 その言葉に、順はいったんは従おうとするのだったが…
長谷川和彦と言えば、「太陽を盗んだ男」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11548670.html ですよね。 監督はこれと2作品しか監督をしていませんが、まだ撮る気はあると聞いたことがあります。 これも衝撃作ですね。
基本この4人のやり取りで進行して行き、途中からは、親を殺した順と、ケイ子の逃走劇になりつつあるんですが、そうはいかないんですね。
父親を殺してしまった順ですが、半ば衝動的にしてしまった殺人、彼は本当は父が好きだったんでしょうが、だからこそ許せなかったのかもしれません。
それは途中で差し込まれる回想シーンでわかるんですね。
破滅的な物語に回想シーンは情緒的で、さらに音楽がゴダイゴというところが青春ぽさを出していますね。
懐かしさ、殺伐さ、色々味わえる作品でした。
順はケイ子を抱き結婚を意識する
しかしケイ子の事で父を殺してしまい
自首をすると言うが母に引きとめられるが
結局二人とも殺してしまう
一人で逃げるつもりだったが、彼女がついてきてしまう
死にきれない順