anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

マークスの山

1995年作品、崔洋一監督、中井貴一萩原聖人出演。

雪の降り積もった北岳のふもとに1台の車が。 車の中にホースが引き込まれている。 一家心中だったが、息子が何とか脱出し、難を逃れたのだった。
精神病院の大部屋で、水沢裕之(萩原聖人)が同じ部屋の男に体を提供している。 そこに入ってきたのは、病院の白衣を着た恐ろしい表情をした男だった。
東京・目黒区八雲で、暴力団吉富組元組員の畠山宏(井筒和幸)が殺害される事件が発生した。 顔は陥没しており、遺体の頭部には、直径1センチ程の特殊な穿孔が認められ、それは事件の異常性を物語っていた。
この事件には、有能ではあるが少々強引なところもある合田雄一郎警部補(中井貴一)をはじめとする警視庁捜査一課七係が担当となり、捜査が開始された。
始めから彼の強引さに、警察内部からギクシャクし始めている。 金には手を付けられていない。 物取りの犯行ではなかった。 部下の森義孝(西島秀俊)も人使いの荒い合田には辟易だが、言っていることは的確だった。
高木真知子(名取裕子)という金町病院に勤める看護婦の前に現れたのは、水沢だった。 高木は以前あの精神病院に勤めていたのだった。 そして彼は高木のアパートに転がり込み、二人の同棲が始まるのだった。
畠山のアパートなどから、シャブと30口径のカートリッジ、分不相応な大金を押収。 さらに、それに関連するような人物が畠山宅を訪問していたというタクシー運転手からの証言を得た合田たちは、畠山の住所を正確に知っている人物を洗うのだった。
数日後、今度は北区王子で法務省の刑事局刑事課長の松井浩司(伊藤洋三郎)が殺される事件が起こった。 頭部の傷が畠山のものと酷似しているとの報告をうけた合田は、大塚監察医務院に急行すると、独断で解剖を許可してしまう。
ところが、それを知った王子北署の須崎靖邦警部補(萩原流行)が、合田の勝手な行動に怒りをぶつけてきた。 彼は本部からの連絡で、解剖を引き延ばすよう指示されていたのだ。 情報を流さない互いの捜査の仕方に、ライヴァル意識剥き出しの合田と須崎。 しかし二人は、この事件の裏に潜む得体の知れない者からの圧力を感じずにはいられないのだった・・・

今から20年前の作品ですが、崔監督の先見の明かもしれませんが、今第一線のバリバリの役者たちがずいぶん出ていますね。 最近亡くなった萩原流行さんも結構前半の重要部分で出てきます。
そしてチョイ役陣も豪華で、一言では言えない数の華やかな面々ですね。  20年前でもでんでんを起用しているなんてすごいです。
単なるちょっとおかしい人物が引き起こした連続殺人事件という設定に始めは見えるんですが、だんだん過去の左翼カルトの時代とオーバーラップしてきます。その昔をさかのぼっている映像のところも豊原功補などが起用されています。
ただ、回想シーンはもっと馴染のない俳優がよかったと思いますね。 原題の壮年になった時の人物との相関がわかりづらくなっていました。
実行犯と、過去の犯歴を隠したい人物たち、そして警察も各班が競って捜査をする。 初めはなかなか進まない捜査も、警察がだんだん意思統一がされてくることと、殺人がさらに起こってくるところから、真相が明らかになってきますね。
ちょっと遠慮のない刑事役に中井貴一が挑戦しているが、最後のシーンまで突っ張って演じていたのは、彼の雰囲気から珍しい役でした。
豪華キャストのサスペンスですね。

イメージ 1
ある男の死体が発見されてた

イメージ 2
刑事たちが駆けつける

イメージ 3
水沢と高木

イメージ 4
水沢は昔精神病院にいた

イメージ 5