anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

ばけもの模様

2007年作品、石井裕也監督、大鳥れい桂都んぼ出演。

母に懐いていた息子・清は、よくわらべ歌をうたってくれた。 好きな食べ物はチョコレート、お寿司、肉まん、そんな息子だった。
一人息子を亡くし悲しみに暮れる主婦・順子(大鳥れい)は、精神的に不安定になってしまう。
順子は鬼の面を被ったり、一人で野球のグランドに行き応援歌を歌いながら、素振りをしに行く。
喜一(潮見諭)は何かとすぐ小指を立てる癖があり、部下・弘美(井川あゆこ)から、おかまじゃないかと疑われる。 喜一がたまにそこそこの時間に帰ってくると外で隠れて清を待っている。 いるはずのない清なのに。そしてそんな順子にいら立ちを覚え、だんだん家から遠ざかっていく喜一だった。
メロンパンの移動販売員・世之介(桂都んぼ)とオーナーの叔母さん(稲川実代子)は自家製メロンパンを毎日スーパーで売っている。ちょっとおつむの足りない世之介は、どうしてもパチンコがしたくなり、販売車に乗って、パチンコしに行ったとき順子を当ててしまう。
でも彼女は無傷だったが、世之介の取り乱しようは凄かった。 そしてその姿を順子はしっかり見ていた。
世之介はメロンパンを売るためのパフォーマンス担当、ただ踊っているだけだが、そんな彼を叔母ちゃんは、面倒みてやっているのだった。
順子と一緒にいるのが嫌な夫の喜一はいつもわざと帰りを遅く残業をして、そして朝も早く出かけていく。 鬼の面を被って家事をしている彼女に辟易している喜一だった。 どうして鬼の面を被っているのか?それは清が喜ぶと思っているからだった。
順子は、メロンパンの移動販売員・世之介と再び出会う。 世之介は順子に一目惚れ。 ひょんなことから、パン焼きオーブンを積んだ業務用バンのメロン号に乗り込んで、順子は世之介と共にあてのない旅に出ることになる・・・

石井監督と言えば「舟を編むhttp://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9132432.html ですが、これはその6年前の作品です。
この作品を撮った監督が6年後、賞を総なめにするのが何とも(^^)と言う作品です。
ローコストという面もありますが、しっかりと劇場公開を目指した作品ではちょっと内容な雰囲気のアングラ作品の匂いが。 でも元宝塚の大鳥れいが主演なんですね。
彼女は映画出演はこれだけでは? 綺麗な女優さんですが、この作品ではちょっとここまでやるかの演技を見せています。
正直この作品は彼女のキレた演技を見るだけは価値がありますね。
石井監督は最新作「バンクーバーの朝日」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12521856.htmlですが、脚本は任せた方がいいのかもと感じた作品でしたね。

イメージ 1
もう今はいない息子の清

イメージ 2
自分を轢いた世之介を手なづける順子

イメージ 3
世之介の面倒を見ている叔母ちゃん

イメージ 4
夫が行方不明となり順子に聞きに来た上司

イメージ 5