1979年作品、スティーヴン・スピルバーグ監督、ジョン・ベルーシ、ネッド・ビーティ、ダン・エイクロイド、三船敏郎出演。
1941年12月13日朝7時、北カリフォルニア海岸。 ある女の子が車でやって来て、海岸に素裸で入って行った。 するとあたりが急に騒がしくなり突如潜望鏡が突き出した。 そして何と日本海軍の潜水艦が浮上してきた。 羅針盤の故障で、司令官ミタムラ(三船敏郎)は進路を見失い、カリフォルニアの沖まで来てしまったのだ。
ミタムラはドイツから買ったこの潜水艦に文句をつけるが、乗船しているドイツ士官・ウォルフガング・フォン・クラインシュミット大佐(クリストファー・リー)の手前、露骨に言うことができない。
アメリカの軍事基地がLAにあると思い、目標はハリウッドというミタムラ。
日本海軍による真珠湾攻撃から6日たった。 西海岸の住民は、次は自分たちだという見えない恐怖に包まれていた。 やがて南カリフォルニア防衛の任を負う第3軍団司令官にジョセフ・スティルウェル中将(ロバート・スタック)が着任し陸軍と海兵隊に動員命令が下される。 同時に市民防衛作戦が発令されて、アメリカ国民は南北戦争以来の、母国の"守り"に付くこととなる。
Pー40で飛び回るワイルド・ビル・ケルソー(ジョン・ベルーシ)は、気ままに空を飛びまわり、燃料が無くなると勝手に着陸しスタンドで補給する。 一応日本からくるだろう敵機を見張っている気持になっている。
バークヘッド(ティム・マティソン)は、大の女好きで、司令官秘書・ドナ・ストラットン(ナンシー・アレン)を狙っていた。 彼女のことはよく知っていて、飛行機に乗ると人が変わり開放的になる。 何とかして彼女と二人きりで空に繰り出したいと機会をうかがっ ている。
スティルウェル司令官は、まだ日本軍が迫っているという認識はなかった。 そしてこの夜は大好きな映画「ダンボ」を鑑賞に来ていた。 鑑賞中は、バークヘッドに任せ、秘書のお守りをさせることにする。
しかし、そのハリウッド大通りでは、慰問班のダンス・パーティが開かれており、可憐な女の子をめぐって大騒動が起こってしまうのであった。
そしてさらに、日本の潜水艦もハリウッドにめがけてやってくるのだった…
今年のクリスマス作品第1弾はこの作品です。「えっ!これがクリスマス作品?」実はそうだったんですが、知りませんでした。
1979年のスピルバーグといえば「ジョーズ」 「未知との遭遇」 と立て続けに大ヒットを飛ばし、絶好調だった時ですね。 しかしこの 「1941」 は酷評され、以後こんなドタバタ作品は、撮っていないのではというほど、異質な作品です。
そして私も敬遠していましたが、今回これはクリスマス作品ということで、重い腰を上げて視聴しました。
スタッフ、キャストも申し分なく、セットもものすごく、それを惜しみなくぶっ壊すところは、さすが大監督ですが、物語はめちゃくちゃ(^^)
フィクションで、日本人には多少痛快ですが、おバカなアメリカ人同様に、おバカな日本人もしっかり刷り込まれています。 ほぼ同等ですね。
しかし、貴重な出演陣がいろいろとですね。 冒頭のジョーズのパロディに実際出演したスーザン・バックリニーを起用したり、“世界の三船”を登場させ、そこは吹き替えなしにしたり、でもなんといってもジョン・ベルーシですね。
公開後3年で33歳で早世するベルーシですが、脂の乗った演技はこれと「ブルース・ブラザース」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9720363.html「アニマル・ハウス」くらいですね。 出演作も少なく、まあドラッグで亡くなったのは仕方ないですが、俳優としてもっと見たかったですね。
楽しい作品かといえば、?かもしれませんが、スピルバーグもこんなことをやっていたんだなあ、と思って観るにはいいかもしれませんね。 ジョン・ウェインやチュールトン・ヘストンが断ったのも頷ける作品でした(^^)
日本海軍がカリフォルニア沖に
ドイツ将校とハリウッドを目指す
たった一人で祖国を守る?ビル
奮闘していた果てに・・・