anttiorbの映画、映像の世界

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歓びの毒牙

1970年作品、ダリオ・アルジェント監督、トニー・ムサンテ主演。
 
“サンドラ・ロヴェルシ 18歳、夜9時 公園の横で狙う”そんなタイプを打つ黒手袋の人間。そして彼女を遠目から写真に撮る。 大きなナイフを用意し切れ味を確かめる。
この1か月で3件の連続殺人事件が起きていた。
作家サム・ダルマス(T・ムサンテ)は頭を休めるため風光明媚なイタリアへやってきた。 恋人のジュリア(スージー・ケンドール)はモデルをやっていて、二人は2日後にアメリカに戻る予定だった。
仕事の原稿料を受けとってアパートへ帰る途中、ある画廊で男女が格闘しているのを目撃した。 しかし鍵がかかっていて、ほかの入り口がわからない。女が刺されてしまった。 女を助けようとしたサムは男をとり逃してしまう。そしてしばらくして警察がやって来た。 女は命には別条がないというモロシーニ警部(エンリコ・マリア・サレルノ)の見立てだ。
すぐに画廊のオーナーがやって来た。 刺されたのはモニカ(E・レンツィ)といい画廊のラニエリ(E・M・サレルノ)の妻だった。
現場に血痕と、黒い手袋が落ちていた。
サムは重要な証人とされ、色々聞かれたが、もっと重要なことを思い出してほしいと言われ旅券をとり押えられてしまった。 そしてどうやら疑われてさえいるようだった。 旅行者を疑うなんてといい、サムは激怒する。
そして帰国便をキャンセルするサム、とんだことに巻き込まれてしまった。
宿に帰るとジュリアは帰ってもうベッドに入っていた。 しかしサムはあの時の女の顔が思い浮かんでしまう。
翌日、容疑の疑いのある前科者が呼ばれ、面通しをするサム。 でもなかなか思い当たる男はいなかった。
警察は現場の証拠品から葉巻を好み、服に気を使い、左利きだと判断した。該当者は15万人いるのではといい、捕まるまで滞在するようまた言われてしまうサム。
一番いいのは、刺されたモニカの話を聞くことだと思い、サムはラニエリの家を訪ねるが、彼は妻にサムを会わせようとしないのだった。 安静にしているという理由で。ジュリアとサムは一連の殺人事件の犯人と一緒なのでは?と思い、被害者を調べ始めることにした。
2番目の被害者の時の容疑者とか、いろいろ調べてみることを決め、にわか探偵となるサム。 果たして真犯人を突きとめられるのだろうか?…
 
ダリオ・アルジェント監督のデヴュー作、早くも彼の特徴が強く表れている作品です。“イタリアのヒッチコック”と呼ばれた監督は、やはりタッチが似ています。
殺人描写や、これから起きる前振りの映像、殺害シーンの断片的な撮り方などは、強く影響を受けているんでしょうね。
また犯人はちゃんとどんでん返しが用意されており、この作品でも最後は二転三転させてくれます。
どいつが犯人でもおかしくないけど、種明かしをするとなるほどと思わせる作品はいいですね。 まさにこれはそんな感じの物語でした。
デビュー作からこういうのが撮れるのは素晴らしいですね。
 
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黒づくめの者
 
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こちらに助けを求める女
 
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しかし入口がわからない
 
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発見者のサムとモロシーニ警部
 
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次々に怒る殺人事件
 
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