その現場の責任者の男・寺子田達彦(和田哲史)はそこで働いている現場の男・御厨(勝也)達を連れて行きつけのスナックで飲んでいても、紀久生だけはカウンターに離れて座っている。
ここのママは鮎川桜子(小西真奈美)といい、ここは彼女の育った町だったが、結婚して東京に移っていた。 幼馴染の御厨は桜子にデュエットをしろと迫るが、うるさく断るところに陰気な紀久生が割って入り、なんとくしゃみを吹きかけてしまい、紀久生は殴られ気絶してしまった。
気がつくと紀久生は桜子の家で寝ていた。 そして熱が上がったので、仕事を休ませたと言われる。 その間彼女は店を閉め、昼はどこかへ出かけていくのだった。 彼女は、夫と離婚し、二人の間には心臓に病のある息子がいたのだった。 そして親権を争っているのだ。
紀久生の熱は下がらず、病状は悪化していくので、とうとう病院に連れて行く桜子、息子の入院している病院だった。 医師・一ノ瀬(柄本明)は紀久生の病状を診察するがあいまいなことしか言わない。 一ノ瀬はそこそこ有名な医者で、本まで書いている。
そして紀久生は入院することになるのだが、彼は夜になると病室を抜け出し、医療機械を手馴れた手つきで操作を始めるのだった。
実は彼は地球上に存在する200種類にも及ぶ風邪ウイルスの特効薬“風邪(ふうじゃ)ワクチン” の開発に成功した天才科学者だったのだ。 そして彼が肌身離さず持っているのが、顕微鏡だった。
しかしどうして彼は工事作業現場にいたのだろうか?…
風邪を確実に治すワクチンはないと言われています。 さらに風邪は1種類ではなく多くの種類があり、そのすべてに効くワクチンができればこんないいことはありません。
作品中にも触れられますが、風邪事態で死ぬことはまずありませんが、合併症を引き起こすと厄介だということですね。
作品中の桜子の息子は、医者から決して風邪をひかせないよう言われます。 そこから彼女の心に大きな変化が起こってしまうんですが、桜子、一ノ瀬、そしてさらに数人おかしな行動をとりはじめるんですが。
息子がいる桜子
風邪の治らない紀久生を病院に連れて行く
そして謎の行動をとる紀久生