2007年作品、犬童一心監督、松嶋菜々子、宮本信子出演。
そんな残業後の夜、携帯が鳴った。 故郷の徳島で暮らすただ一人の家族である母、龍子(宮本信子)が入院したという報せを松山賢一(山田辰夫)から受け、久々に帰郷する。 空港で辰夫が待っていた。 車の中で、母が今年の阿波踊りを楽しみにしていたことを知らされる。
咲子が着くと笑顔を見せる母だが、咲子は母にもう少しおとなしくしてほしいと怒るのだが、母はふて寝をしてしまう。 でも周りはみんな母の言葉に爽快感を持っていた。
次の日、主治医の島田修平(永島敏行)から母の病状を聞く。 肝臓に悪性腫瘍が、そしてもう肺に転移をしていると聞かされる。 もう手術はしない方がいいとまで言われてしまった。 この夏までもつかどうかということだった。
彼女には父がいなかった。 母からは死んだと聞かされていた。 思い悩む咲子は松山からある箱を渡される。 それは母が死んだら開けるように言われたとのことだったが、彼はその前に咲子に託すのだった。 そしてその箱の中には、父が今も生きていると言う知らせが入っていた。 父に会いたい、そして母に会わせたい、そう咲子は思い始めていたのだが…
四国・徳島を舞台にしたこの作品。 クライマックスの阿波踊りはなかなか生で見れない自分には新鮮でした。 今では各所で阿波踊りを売りにしている祭りは多く、東京でも高円寺は結構有名ですが、やっぱり本場の阿波踊りは一回見たくなりますね。
ラストはそんなクライマックスと阿波踊りがマッチングして劇的なつくりになっています。
神田のお龍役の宮本信子は今回はきっぷのいい江戸っ子ですが、なぜこの徳島に来たのか? そしてどうして夫を死んだことにしたのか? だんだん咲子が父を探しながら、そして母と接しながら掴んでいきます。
父の篠崎孝次郎役に夏八木勲さんが扮していますが、初めての父娘の対面シーンは結構名シーンでしたね。 お互い名のらずに意志を伝える。 ちょっといいシーンでした。
地方色の出た感動作でした。
入院してもなかなか元気な母
若いころから女手一つの母は厳しかった
母の生き甲斐
そして知る母と父の事
母に最期の阿波踊りを、そして父に
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