anttiorbの映画、映像の世界

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春よこい

2008年作品、三枝健起監督、工藤夕貴主演。

佐賀県唐津市呼子町、尾崎芳枝(工藤夕貴)は洗濯をしていた。 彼女は息子・ツヨシ(小清水一揮)、痴呆の父・一平(犬塚弘)と3人暮らし、いや本当は夫・修治(時任三郎)を入れて4人暮らしのはずだった。
しかし修治は高速艇の漁船で漁に出ることを決めてしまった。 そのため大きな借金を背負ってしまった。 そしてある日、柄の悪い男がいきなり高速船のカギを奪い、船を形に取ろうとしに来た。 あわてて追う修治は船の上で男ともみ合いになり、誤って男を殺してしまった。 そして修治はそのまま高速船に乗りどこかへ消えてしまったのだった。
芳枝はその後4年間、昼は市場で働き、休みの日は釣り船をして家族を養い始めたのだった。 ツヨシは学校でもいじめられていた。 父親がいないことを言われることだった。
ツヨシは学校の帰りにいつも交番によってしばらく立ち止まっている。 担任の岡本洋子(吹石一恵)はそのツヨシの姿を見て心配し、佐賀日報呼子支局支局長の兄の岡本利夫(西島秀俊)に相談する。 彼らも幼い時に両親を失ったため、ツヨシの辛さはよくわかっていた。
ある日利夫は交番の前のツヨシの姿を写真に収め、それを記事にした。 父親に出てきてもらおうと思ってのことだった。 しかしそれは逆効果だった。 街の人たちは過去を思い出し、殺人犯の家族に対して辛い仕打ちを始めるのだった。
芳枝は働く場を追われ、ツヨシに対するいじめも激しくなった。 利夫は記事にしたことを後悔し、何とかこの家族に詫び、力になろうと思い悩むのだった。 その頃修治は博多にいて日雇いの仕事をしていた。 そしてこの記事を見てしまったのだ…

公開当時、ラジオ番組に工藤夕貴が出てこの作品のことを話していたのを思い出し、鑑賞しました。 刑事役に宇崎竜童が出ていますが、当初は修治の逮捕に躍起になっているようで、実は定年を控えた人情派ということは後でわかります。 彼もこんな役をする歳なんですね。
日雇いの仕事は履歴書などは出さないので、結構いろいろな人が集まってくると言いますが、4年も見つからない物なんでしょうね。 
博多の看護婦役で、高橋ひとみが橋渡しの役をしますが、父のことを思い続けるツヨシの姿がいじらしく、結構いい作品に仕上がっていました。
凶悪犯ではないので、過失致死か、上手くいけば正当防衛というケースですが、人を殺めると動転してしまうんでしょうね。
そんな情景も良く描かれている作品だと思いました。

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仲の良い親子だった



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父が消え、苦労する親子


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その記事を出してしまった利夫

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はたしてこの親子に幸せが来るのだろうか?


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