anttiorbの映画、映像の世界

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100回泣くこと

2013年作品、廣木隆一監督、大倉忠義桐谷美玲主演

晴れている中、傘を持って歩いているのは沢村佳美 (桐谷美玲)、彼女は友人のバッハ<小川恵子>(波瑠)の結婚式に行く途中だった。
その時、不意に話しかけてきた男がいた。 藤井秀一(大倉忠義)は同じように傘を持っていた。 歩いている人、誰ひとり持っていないので、傘を持っていた彼女につい話しかけてしまったのだが、佳美は驚いたような顔をした。 なぜか?
「降らない雨はないんだよ。」 彼女はそう答えた。 藤井も結婚式に呼ばれていた。バッハに控え室で言われた。
「どうしてムース<武藤圭介>(忍成修吾)は藤井君を呼んだんだろう?」 佳美が言う 「友達だから仕方ないんじゃない?」 「もう4年だよ」 そんな二人の会話から、やはり彼女たちは藤井を知っていた。 それも前から。
藤井は初対面のように佳美に話しかけてきた。 パーティーが終わりやはり雨が降ってきた。 藤井は佳美に今度会って欲しいと申し込んだ。 佳美はOKをした。
そして彼のバイクの修理に付き合った。 しかしそれから、藤井からの電話には出なくなった。
佳美は親友の夏子(ともさかりえ)と夏子の娘と住んでいた。 佳美は4年前卵巣癌を患っていた。 しかし5年経って再発がなければ完治と言われている。 もう1年だ。
再び出会ってしまった二人に夏子は不安を思っていたが、もう佳美は走り始めていた。 実は藤井は4年前彼女の癌がわかった直後、家を飛び出しバイクで事故ってしまい、その1年前の記憶を失っていたのだった・・・

最近、桐谷美玲の演技がちょっと気になってきたので見に行きました。 モデルからスタートした彼女ですが、自然な演技は大変好感が持てます。
うさぎドロップ」 の妹役は良かったですね。 今回は完全な主役で、それも悲劇のヒロインという役どころなので、ちょっと大変だったと思います。
初めてのような再会から始まる、やり直しの恋、でも周りはみんな過去を知っている。 でも暖かい中の嘘を必死で演じている周りの家族、友人、そして佳美、藤井の周辺の大きな思いやりがこの作品の肝なんですが、それがなんとも悲しいですね。
“降らない雨はない” これが “治らない病気はない” に転じていきますが、本当にそうなって欲しいと見ているみんなが思いたい作品でした。
しばらく癌をテーマの作品は見ないつもりで、ちょっと後悔しましたが、そこにひと工夫あったので、見てよかったと思える作品となりました。
若いふたりの演技としてはもうちょっと、と見えないこともなくはないですが、好感が持てる演技でした。

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バイクの修理を手伝う佳美だが

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彼女が癌を患っていたが、再発期限まであと1年だった


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佳美を心配する夏子

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再会から再熱するふたり

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藤井は記憶がないのだった

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