anttiorbの映画、映像の世界

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ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~

2012年作品、ベン・ザイトリン監督、クヮヴェンジャネ・ウォレス、ドワイト・ヘンリー出演。
 
ハッシュパピーという少女(クヮヴェンジャネ・ウォレス)は父・ウィンク(ドワイト・ヘンリー)と二人なのだが、家は別々にある。 ここは”バスタブ”と言われている島。
三角州にある島で、ほとんど水の上の生活に近い島。
ある日父の姿が見えない。 必死に探すハッシュパピー。 学校の先生のところへ行き、帰ってくると父の姿があった。 必死に追うパピーだが、父はなぜか冷たい態度をとる。
「お前の世話は嫌なんだ、そんな気持ちが重いんだ」 しかしパピーはそんな父が理解できない。 そしてガス台の炎を全開にして、自分の家を燃やしてしまった。
しかしそんなバスタブ島に嵐が迫っていいた。 一見のどかで、この島の住人は年中お祭り気分なのだが、嵐は大変なことだ。 そうすべてが無くなってしまうからだ。もちろんこの機会に逃げ出す人もいるが、パピーと父、そして一部の住人は自分の家を離れようとはしなかった。 そして嵐が来た。 父と身を寄せ合いじっと耐えるパピー、嵐は荒れ狂いすべてを沈めてしまった。
しかし屋根を突き上げて手をあげる男、ウィンクだった。 そしてパピーと父は簡易ボートに乗り生きている仲間を見つけに行くのだった…
 
パピーの母はどこかで生きているんでしょうか? 物語の中では記憶の中で少し出てくるだけですが、バスタブの生活に見切りをつけて出て行ったのでしょう。
国から?の退去勧告はいつも来ますが、ここを故郷に、楽園に思っている住人は何があっても離れようとしません。 また引き離されてもまた、逃げ出し戻っていきます。
父のウィンクは初めから病んでいるんですね。 一度は娘を捨てようとしますが、結局戻ってきてしまいます。 きっと何か伝え損ねたんでしょう。 そしてハッシュパピーに何かを伝えて旅立っていきます。
父との別れのシーンは彼女自身の旅立ちの瞬間でしたね。 南極の氷が解けて水没するという描写が冒頭にありますが、嵐も恐ろしいですね。 温暖化はじわじわ来ますが、嵐は一瞬です。 そんな自然の猛威と敢然と戦う力強さを持った少女・そんなハッシュパピーでした。
 
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父・ウィンクとハッシュパピー、二人のバスタブでの生活
 
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「生きている音」を聞くパピー
 
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優しい母に会いたい、そんな気持ちから・・
 
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オーロックと対峙するパピー
 
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父の家
 
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