anttiorbの映画、映像の世界

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最後の自画像

1977年作品、向田邦子脚本、和田勉演出、いしだあゆみ主演。

銀行の営業部長を定年で退職した小塚貞一(山内明)は、その年の秋の終わり、簡単な旅行用具を持って家を出たまま、行方不明となった。
しばらく間をおいて妻の百合子(加藤治子)は家出人捜索願を出した。 そのため呼野刑事(内藤武敏)と北尾刑事(目黒祐樹)は捜査を始める。
まず妻の百合子に話を聞くが、真面目だった夫が蒸発しただけでいつか帰ってくると信じていると言うそぶりだった。 しかしさすがに一か月と時間が経ちすぎているので捜索願を出したと言うことだったが、彼は定年を迎えたすぐ後の話だった。
家にはゴーギャンの絵が掛けてあった。 百合子は夫に限って女性関係はないはずと言い切っていた。
二人の刑事は会社関連に捜査の手を伸ばした。 滝沢常務(河村弘二)は、彼はやけに定年を嬉しそうだったという。 次に営業部長(庄司永建)に話を聞いても女の影はなかった。
しかしその時、小塚宛に女から電話が入った。 女は山崎といいすぐ切られた。 その後秘書の瀬戸口(本山可久子)から以前から若い女から電話があったことを知らされた。
呼野はやはり陰に女がいたことを確信した。 しかし男の山崎からも電話があったと言う。 百合子は全く知らないと言う。 そして呼野は小塚の撮った写真から過去を調べることにした。 そして単身赴任時代だった小塚を調べるうちにある女が浮かび上がってきた…

松本清張作品でNHKのドラマです。 70分作品なので、観るには著度良いですね。脚本、演出が有名なお二人ですから、よく仕上がっています。
この作品は「駅路」という題名の原作があり、何回かドラマ化しています。 この題名はこの回だけのようですね。 この作品ではゴーギャンの絵を印象的に使っているのでこの題名になったのでしょう。
まだまだ成長期だった日本でしたが、すべて懐かしい感じです。 もちろんすべてセットで撮影なので風景等は出てきませんが、服装、汽車の中の駅弁、お茶などが当時の香りがします。
物語は行方不明の小塚を地道に探すふたりの刑事の話ですが、刑事のふたり、妻以外にも、乙羽信子吉行和子細川俊夫等、脇役陣もさすがにしっかりしていて重厚さがあります。
理詰めでしっかりと捜査を詰めていく展開は、清張作品そのもので、短い作品でもぞくぞくする展開でした。 決して派手ではありませんが、犯人にたどり着くところまで見応えのある作品でした。

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ふたりの刑事の捜査が始まる

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同僚から

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聞き取り調査が

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彼女からある情報が

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ここでこの女の存在が

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