東京に着き大きな荷物を持った若い男、下宿先のアパートに着き荷物をほどくと目覚まし時計の音が、自分のではない。 隣の音らしく訪ねてみても返事がない。
彼の名は横道世之介(高良健吾)、この春法政大学・経営学部に入学した18歳。入学式の時隣の男・倉持一平(池松壮亮)と知り合い、履修届を書いているときに阿久津唯(朝倉あき)と知り合い、3人でサンバサークルに入ってしまう。
同郷の小沢(柄本佑)から誘われ、たまたまそこにいた年上の女から声をかけられる。 そして彼女について来いと言われる。
彼女は片瀬千春(伊藤歩)といい、男を渡り歩いている女で彼女からもっといい男になりなさいと言われる。
彼女はお嬢様で、父は埋め立て業者の社長ということだった。 そして今まで会ったことの無かった感じの世之介に祥子は大きく興味を持った。
しかし世之介の方は、さすがに祥子のペースをつかみきれないでいた。 そんな東京での生活が過ぎていった…
何ともほんわかとした男・横道世之介のペースが心地いいです。 結構図々しいんですが、それが嫌みがないんです。 それが周りも温かい笑いに包んでいくところが結構好感が持てました。
途中ふっと今の時代(2004年くらい)に戻るんですが、今から25年前という学生時代を振り返っている物語でした。
世之介のような学生はどこにでもいそうですが、あんな感じで自分のやりたいことを見つけて行くんだなと、ちょっと懐かしくもあり、ほろ苦くもあり、羨ましくもある話でした。
残念な事件で命を落とす彼ですが、それでも悲惨さよりも彼の生前を思うとほおが緩むような男です。 ラストに母の声がそうナレーションで入ります。
世之介と祥子はどうして一緒にならなかったとかは描かれていませんでしたが、そんなことはどうでもいい感じがしましたね。
ゆったりと時間をかけて、描いた作品、劇場に笑いと温かさと、ゆったりと時間が流れた作品でした。(G)
東京に出てきた世之介
まず初めに合った倉持だが…
この加藤と知り合ったことが…
年上の謎の女千春、彼女もまたたくましく生きている
そして祥子と出会い、付き合い始める