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ホームカミング

2010年作品、飯島敏宏監督、高田純次主演。

仕事一筋で生きてきた61歳の鴇田和昭(高田純次)も、ついに定年退職。 退職の賞状を間違えて読まれてしまった。
帰りの電車で隣の婦人は、近所の佐藤里香木野花)だった。 途中まで気が付かなかった。 仕事の虫で、近所付き合いなんてほとんどなかったからだった。
家に帰ると息子の和弘(青山草太)が彼女を連れてきていた。 彼女はマンションを持っていて、赤坂に住んでいた。 しかし息子はそのマンションに住むと言う。
和昭はもう2世帯住宅を作っていて、将来は和弘が所帯を持ったら、隣に住むという思いを持っていたのだが。
妻・摩智(高橋惠子)はしょげ返る和昭を慰めるが、和昭は空き家となっている息子の部屋で一人ぽつんと座っていた。
そんな彼らが暮らすのは、都心から40キロ、かつては理想の町と謳われ有名ドラマの舞台にもなったニュータウン 「虹の丘タウン」 だ。 今日から時間がある和昭はまずジョギングを始めた。 でも誰も知らない。 挨拶をしても誰も返してくれない。 声をかけてきた男がいた。佐藤一郎秋野大作)だった。 佐藤は石田勉(黒部進)を紹介した。 ここはもう平均年齢が70歳になろうとしていると聞かされる。
さらに自治会長の大島(竜雷太)と杉浦(桜井浩子)も紹介された。 公園でラジオ体操をしているとき、酔っ払いが、たき火をして荒れているのを発見した。
鴇田が交番まで走っていくことになり、そこには誰もいなかった。 ただ電話があり緊急のときはそこにかけるのだった。 
ようやくパトカーが来て一件落着、家に帰ると妻はダンスに行くと言う。 そして今夜自治会に出てくれと言われる。 
この街の一番の行事の祭りの打ち合わせだった。 しかしだんだん祭りも消極的になり、祭りを中止したらという意見も出てきた。 またやるにしてもテキヤに店を任せたらという意見も出てきた。
鴇田はこのままでいいのだろうか? 息子にこの街に魅力がないと言われたことが心に引っかかっているのだった…

この作品は高田純次主演の作品ということで、単なるコメディと思っていました。 しかし結構考えさせられる物語でした。 というのは今の自分の住んでいる町とおんなじ悩みを持っているからでした。
自治会自体の高齢化はどこでも進んでいるんですね。 また自治会の意味自体が薄れてきて、自治会に入らない人も多くなってきているからです。
ゴミを出すのも入らなくてもいいからという理由なんて、地元でも聞いた入らない理由でした。
わたしも4~5年前まではそう思っていたからです。 でもひょんなことから役員を始めて、同じようにお祭りをやってみて、子供たちが集まってくるのを見て、やはり自治会というコミュニティの必要性を感じ始めました。
2011年の震災から、自治体でも自治会の必要性を見直し、自治会に入りましょうというチラシも作成しています。 歳を取る前にやはり地域とのつながりを持つということの重要性をじわっと感じ始めている私にはちょっと感慨深い作品でした。
ちなみに飯島監督は、円谷プロの作品を多く手掛けていることから、黒部進桜井浩子森次晃嗣と一連のウルトラマン作品の俳優が出ているのもちょっといい味ですね。
町田が舞台みたいですが、日本人が忘れかけているものがあるような作品でした。


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交番に誰もいない

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その夜、自治会の会合に始めて行く鴇田

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そしてお祭りの準備をすることとなるが

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やること全て初体験

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無事開催することができるのか?

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