ジャッキー・コーガン - anttiorbの映画、映像の世界

2012年作品、アンドリュー・ドミニク監督、ブラッド・ピット、スクート・マクネイリー、ベン・メンデルゾーン出演。

2008年、大統領選挙の白熱する中、共和党、民主党の各候補者たちの演説が連日テレビから流れてくる。　賭場の雇われ支配人マーキー（レイ・リオッタ）は、強盗にあった。　売上金をすべて持って行かれ、しばらく賭場は閉められてしまった。　強盗は困るが、賭場がなくても困る輩も多い。

そしてしばらくして復帰したマーキーだったが、彼の身内だけの時、うっかりマーキーは漏らしてしまった。　あの強盗は自分が仕組んだことだと。

刑務所から出所したばかりのフランキー（スクート・マクネイリー）は、獄中で知り合った中年男ジョニー（ヴィンセント・カラトーラ）にある強盗事件の誘いをしていた。マーキーの話をどこからか聞き、同じ手口で強盗をしないかというのだ。さすがに同じことをマーキーの時に起こせば彼が疑われるのを逆手に取ろうというのだ。　

ジョニーに仲間を連れて来いというフランキー。　そして連れてきたのが犬泥棒のラッセル（ベン・メンデルゾーン）という男だった。　フランキーはラッセルが信用できないが、ジョニーがうまくコントロールできるのならということで二人に任せる。　そして二人は予定通り覆面をして強盗に成功する。　そして大金を手にした３人だった。被害に遭った組織は、事件の解決を番頭格のディロン（サム・シェパード）に任せようとするが、病気療養中の彼に代わって現れたのは、凄腕の殺し屋ジャッキー・コーガン（ブラッド・ピット）だった。

連絡員“ドライバー”（リチャード・ジェンキンス）の車に乗り込み背景を確かめるジャッキーだが、まずマーキーを殺そうと言い出す。　しかし”ドライバー”は殺すことはないし、彼の犯行ではないだろうという。　しかしジャッキーはそんなことは関係ない、マーキーは殺されなくてはならないと言い張る。そしてジャッキーのやり方で彼らへの制裁が始まるのだった・・・

この作品はブラッド・ピットが制作、主演ということになっていますが、どうにもブラピは、はじめは出る気がなかったのではという作りになっていますね。　しかし核になる殺し屋にぴったりくる配役がいないので、仕方なく自分で演じたのでは？なんて思ってしまいました。

プロの殺し屋なんでしょうが原題の「Ｋｉｌｌｉｎｇ　Them　Softly」の通りの殺し方をするところがこの作品の肝ですね。　もちろん彼が重しになっていて、彼がいなければドライバー役のリチャード・ジェンキンスや後に出てくるジェームズ・ギャンドルフィーニとのやり取りに釣り合いがとれなくなりますが、そのためだけにブラピを起用するのかなって思ってしまいました。　

話としては小さいケチな強盗事件を組織が始末するだけですが、いかに綺麗に（そんなに綺麗ではないですが）殺していくかを描いた物語となっています。ブラッド・ピット、こんな役でいいんでしょうかね。