2012年作品、アン・リー監督、スラージ・シャルマ主演。
カナダ人のライター(レイフ・スポール)がある男に取材に来ている。 その男驚くべき体験を書こうというのだった。 しかし内容はまだわからない。 ほかの人が体験したことのないとんでもない話が聞けると聞いてきたのだった。
彼はカナダに住んでいるインド人・パイパテル(イルファン・カーン)。 彼は自分の生い立ちから語り始めるのだった。
彼は小さい頃は、名前をもじられて 「おしっこ」 と呼ばれていた。 しかし彼は、頭文字のPIに引っ掛けて 「自分はパイだ」 と皆にアピールしていた。
そして彼をパイと決定的に呼ばせたのは、円周率を果てしなく暗記していたからだった。
しかし父の経営がだんだんうまくいかなくなり、動物たちと、権利を売り移住することになってしまった。 パテル一家は、カナダ・モントリオールに移り住むことになる。
16歳のパイ、兄と両親、そして多くの動物たちは貨物船に乗り込むことになった。 日本の貨物船で少々の嵐でも突き進んでいく。 しかしある日、凄まじい嵐の中、甲板に出ていたパイは恐ろしい光景を目にするのだった。 沈むはずのない船が警告音を発している。 船が沈んでいく。 家族の寝ている船室はもう海水が入っている。必死に潜って助けようとするがもう見つからなく、水圧で戻されてしまった。 パイは救命ボートに乗せられ、そして嵐の海に放り出された。
沈んでいく大型貨物船。そしてボートには、シマウマとハイエナ、そして虎が乗っていた。 そしてバナナの房に乗ってオランウータンもやってきた。 パイは一体どうなってしまうのか・・・
久しぶりに3Dで鑑賞しました。 3Dってはじめは 「オー!」 ってなるんですが、途中から慣れてしまうんですね。 ちょっと後悔しながら、でも作品的には、少年の不屈のサバイバル作品でした。
トラとふたりっきりと思っていましたが、はじめは何種か乗っているんですね。 結構大海に放り出されるまで時間があるんですが、そのあとのパイの冒険譚は素直に面白かったです。
今まで何作か海の恐ろしさを描いた作品を見ていますが、これもまた恐ろしい海を描いていましたね。 しかし決して飼いならすことができない虎と、なんとか共存することがモチベーションとなり、パイが生き抜いていく姿が、たくましかったです。
ただ突っ込みどころもたくさんあり、日本人には違和感のあるところもあり、多少長く感じました。
またラストのもう一つの物語を語るところは、ちょっと一体真実はどうだったのか? という謎を含んでいて変わったラストでしたね。 その辺がアン・リー監督の手腕というところですかね。
原作小説も機会あれば読んでみたくなる作品ではありましたね。
筏づくり、これがなければ食われてしまう
アメな貴重な水分確保、でも嵐は…
寝ているときは
いよいよ虎と共存するために…
いつしかお互いの存在を認め始める?