anttiorbの映画、映像の世界

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マッチ工場の少女 

1990年作品、アキ・カウリスマキ監督、カティ・オウティネン エリナ・サロ エスコ・ニッカリ ヴェサ・ヴィエリッコ シル・セッパラ出演。

ヘルシンキの場末で母(エリナ・サロ)とそして怠け者の義父(エスコ・ニッカリ)と共に暮らすイリス(カティ・オウティネン)はマッチ工場で働く平凡な女である。 味気ない日常を送る彼女だが、ある給料日のこと、ショーウィンドーで見かけた派手なドレスを衝動的に買ってしまう。 家に金を入れなければならない彼女はそれを知った義父に殴られ、母に返品を命じられる。

しかし構わずそれを着てディスコに行った彼女は声をかけてきた男と一夜を共にする。がそれからその男、アールネ(ヴェサ・ヴィエリッコ)からは何の連絡もなく思い余ったイリスが訪ねていくと、彼は彼女の両親に会うことを約束する。 ところが一流企業に勤めるプレイボーイのアールネは一家の貧相な様子を見たとたんイリスを冷たくあしらう。 失意の中でイリスは自分が妊娠していることを知り彼に手紙を書くが、返事は小切手と共に「始末しろ」という一言だけだった。 放心して街に出た彼女は車にはねられるが、義父は「家を出てくれ」と言い放つ。 病院から兄(シル・セッパラ)の所へ身を寄せたイリスは復讐を決意する。

今回は常連のカティ・オウティネンが主演でした。
アールネ役でヴェサ・ヴィエリッコ、初めてでした。
母役でエリナ・サロ、「浮き雲」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2022/09/29/180000 に出演でした。

今作はまたカティ・オウティネンが主演ですが、彼女の境遇が悲惨なんです。 母とどうしようもない義父、たまらず兄は家を出て行ってしまうんですが、彼女はマッチ工場で働き生活費を健気に稼ぐんですね。 そして出会った男の恋に落ちますがこの男がどうしようもない。 そして妊娠もしてしまう彼女ですが、さらに彼女に不幸が。
珍しく殺伐とした作品、でも監督はそういうシーンは一切映さず、ラストで結果がわかるんですね。