anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

恐怖の劇場 ⑤

2019年作品、チャオ・リー監督、ウェン・チェンリン リヴァー・フアン ニッキー・シエ Diane Lin ジャネル・ツァイ出演。

第5話 終点:楽園

古びたラジカセから、カセットテープに録音された歌が流れてくる。 その傍らで、老いた男性がひとりでバーベキューをしていた。 肉を焼き終わった男は、テントの中にいる妻シュヌに肉を渡しに行った。 しかしシュヌは、シェフが用意した料理を食べていた。 結婚30周年祝いとして、老夫婦はキャンプにやってきたのだが、シュヌはせっかくだからとシェフを呼んでしまい、それを夫は気に入らないよう。
夫が流している音楽は、ふたりの思い出の曲だった。 それもシュヌには気に入らないようで、ラジカセを止めさせると、スマホでオルゴール曲を鳴らした。
ふたりはすれ違ったまま朝を迎える。 夫がまだ寝ている間に、シュヌはテントを抜け出してどこかへ向かう。 それに気付いた夫は、シュヌの後を追うと、3人のホテルマンがふたりを出迎えた。
テルマンは、シュヌが2部屋予約していると話す。 納得がいかない様子の夫に、シュヌは「ここに泊まると夫婦仲が修復できる」という噂を教えた。 シュヌは夫を置いてホテルへと入っていく。 ホテルマンはシュヌに「ここなら若さと活力をきっと取り戻せます」と話した。 シュヌを追って、コンクリート打ちっぱなしの外観や、貼りついたような笑顔のホテルマンたちに違和感を覚えながら、夫もホテルに入っていくのだったが。

これはある意味近未来の終末の姿もダブって感じる作品でした。 あるものを取り戻せる代わりに、何かを失う。 しかしそれで終わりではなく、何かを残していく、何か人間リサイクルとでもいうのでしょうか、ちょっと変わった視点のある意味怖いとも、安らぎとも言えるお話でしたね。