anttiorbの映画、映像の世界

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キリエのうた

2023年作品、岩井俊二監督、アイナ・ジ・エンド 松村北斗 黒木華 広瀬すず 村上虹郎 松浦祐也 笠原秀幸 粗品 ⽮⼭花 七尾旅人 ロバート・キャンベル 大塚愛 安藤裕子 江口洋介 吉瀬美智子 樋口真嗣 奥菜恵 浅田美代子 ⽯井⻯也 豊原功補 松本まりか 北村有起哉 鈴木慶一 水越けいこ出演。

5月の夕方、 新宿駅南口路上でシンガーソングライターのキリエ(アイナ・ジ・エンド)は生声とギターで弾き語りを始める。 彼女は歌う時以外はほとんど声が出せない。 だが、その歌声は歩行者を惹きつけ足を止めさせ、投げ銭をしてくれる人も現れる。
そんな彼女の前にイッコ(広瀬すず)と名乗る女性が立ち止まって歌をリクエストし、キリエが歌い終えると拍手とともに多額の投げ銭をする。 外見や雰囲気がまるで別人に思えたため、最初は気付かなかったが、彼女の家に泊まった翌朝の化粧を落としたイッコの顔には見覚えがあり、彼女がキリエの本名である路花:るかと呼びかけたことで、キリエが通っていた帯広の高校の先輩で友人の広澤真緒里だと確信した。
イッコはキリエにマネージャーを申し出る。 そして、素の声で歌っていたキリエにイッコがマイクやアンプなど機材や衣装を揃えてくれて、少しずつ規模の大きな路上ライブを仕掛けていくようになる。
真緒里:イッコは高校時代に潮見夏彦(松村北斗)に大学受験のための家庭教師をしてもらっていた。 その時に夏彦は真緒里と同じ高校の小塚路花:キリエを自分の妹だと言い、話しかけてやってほしいと頼んだことが真緒里と路花が知り合うきっかけになっていた。

監督・脚本、そして原作小説が岩井俊二、「8日で死んだ怪獣の12日の物語 -劇場版-」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/04/19/180000_1 をコロナ中に制作しています。
主演はアイナ・ジ・エンド、映画初出演で初主演ですね。
松村北斗は、「ホリック xxxHOLiC」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2022/05/05/060000 に出演でした。
広瀬すずは、「水は海に向かって流れる」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2023/06/13/060000 に出演です。

ほぼ3時間の長編、しかしそれでも描ききれていない大作に感じました。 しっかりと水分対策をして、じっくりと鑑賞しました。 岩井作品は、いろんな場面で、監督の意図を感じる局面が多いので、見逃さずに見るのが求められますね。 13年にわたって書かれた今作、やはり触れているのは大震災ですね。


路上ライブを繰り返すキリエ、歌を歌っている以外はほとんど声の出ない彼女、今はイッコと名乗っている真緒里との再会で、2人の震災後の出会い、そしてその間にいた夏彦の存在。 アイナが姉の希:キリエを名乗るわけ、そして夏彦との関係、もちろん優等生だった彼の人生が色んな意味で変わっていく背景など、これは連続ドラマにして1クールくらいで描き切って欲しい秀作でしたね。