2020年作品、アル・キャンベル アリス・マサイアス監督、サミュエル・L・ジャクソン ヒュー・グラント リサ・クドロー クメイル・ナンジアニ出演。
記者、歴史学の教授、政治家、科学者、心理学者、IT関係、ミレニアム世代のギグワーカー、更にはイギリスの女王までが登場し、インタビュー形式で2020年を振り返ります。 私たちの記憶にも新しい2020年1月に大きく報道されたオーストラリア森林火災から始まり、イラン司令官の殺害、ハリー王子とメーガン妃の王室離れ、コロナウィルスが広がりその後のロックダウン、警察官に殺害されたジョージ・フロイドさんの死や警察に対するデモ、そしてアメリカ大統領選などなど・・・。
主にイギリスとアメリカで起きたニュースを実際の映像と共にマルッと1時間10分にまとめたモキュメンタリー作品です。 真剣にインタビューを受けているかのような映像ですが、内容を聞くと全員が真剣にふざけています。 サミュエル・L・ジャクソン演じる記者は切れ味最高の辛口コメンテーター。
クメイル・ナンジアニ演じるITのCEOは自己中心的で自信満々なお金持ち。 リサ・クドロー演じる政治家はインタビュアーとずっと噛み合わず。 クリスティン・ミリオティ演じるキャシーは一見、一般的なママにも見える女性ですが、実は2020年に人気のネット用語になった"カレン”を連想させるキャラクターなのです。
これはなかなか面白かった作品ですね。
監督はアル・キャンベルとアリス・マサイアス、の共同監督です。 初監督でしょうか?
出演者は、それぞれコメンテーターや、専門家に扮していて、それはもちろん演技なんですが、意外に本音を言っている感じがガチなドキュメンタリーのようですね。
また、事象はどれも本物で、新型コロナ、イギリス王室問題、イラン暗殺事件、オーストラリア森林火災、そしてトランプの一連の騒動、それを真面目に取り上げ、出演者が茶化すというスタイルであり、ドキュメンタリーとフェイクの中間のような作品ですね。
確かに真面目に取り上げると、完全なノンフィクションになって堅苦しくなりますが、激動の2020年を斜めに切ったような感じになっています。
もちろん真実はもっと深刻なんですが、嫌な2020年を少し笑って振り返るべく苦闘した作品かもしれませんね。