anttiorbの映画、映像の世界

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わたしは分断を許さない

2020年作品、堀潤監督、陳逸正 深谷敬子 久保田美奈穂 大和田新出演。

2019年3月からデモ活動が行われている香港。 デモ活動の最前線を取材し、ごく普通の若者たちが戦う理由について、生の声を聞く。 東日本大震災による福島第一原子力発電所メルトダウン事故のために、計画的避難区域に指定された区域内の住民たち。事故を起こした東京電力は、避難指示の対象となった市民に対して賠償金を支払ったが……。
国連によって採択された難民条約に加入している日本政府。 1982年の難民認定制度導入以来、2018年までに7万人以上の難民申請者が日本に保護を求めてきたが、難民として確認したのはわずか1%程度の750人。 クルド人難民チョラク・メメットさん家族を取材し、悲痛な求めに耳を傾ける。
福島第一原発の事故後、茨城県水戸市から沖縄に移住した久保田美奈穂さんは、そこで辺野古への新基地移設反対運動に出会った。 在沖縄米軍海兵隊の広報官や元沖縄県知事大田昌秀氏のインタビューも通じて、基地が生む“分断”に迫る。
2000年代初頭から、中国政府によるカンボジア政府への政府開発援助の金額が増え続けている。 大型のインフラや重要な施設が中国政府の資金援助によって建設され、その影響力は増大している。 一方、急激に増えた中国人労働者同士のトラブルや、都市と地方の格差拡大でうまれた歪みは、カンボジアに大きな影を落としている。
キリスト教イスラム教、ユダヤ教の聖地エルサレムを有するパレスチナは、ヨルダンと国境を接するヨルダン川西岸自治区と、地中海とエジプトに接するガザ地区からなる自治区であり、独立国家ではない。 イスラエル軍に包囲されるガザ地区は物資も人の行き来も厳しく制限されている。 2008年以降はしばしばイスラエル軍の激しい空爆で多くの一般市民が犠牲になっているほか、多くの難民たちが困難な生活を強いられている。
日本との関係が緊迫する朝鮮民主主義人民共和国。 学生同士が交流する日朝大学生交流会の様子を通じて、“分断の手当て”の可能性を探る。
 
いろんな事象を、実際に足を運んで検証していくドキュメンタリーです。
監督は堀潤、作品は2本目ですし、前作は未見ですが、見てみたいですね。 脚本、編集、ナレーションもすべて堀氏がこなしていて、おそらく取材もすべて実際に行っている感じさえします。
 
取り上げた題材は、まずは香港の民主化デモでした。 今はさらに悪化していて、中国共産党のペースになりつつありますが、取材時はだんだんエスカレートしていっている時点ですね。銃に撃たれる学生、結局香港人同士でいがみ合い、争っているのは以前見た「乱世備忘 僕らの雨傘運動」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15988218 を記事にしていますが、その続きのような側面もあります。 さらには難民に対する日本政府の対応、福島第一原発事故から、
人生が変わっていく女性、さらに彼女が入り込んでいく、米軍基地移設問題。
さらに世界に繰り出すと、カンボジアの中国資本進出という形を変えた侵略や、ガザ地区における虐殺行為。
 
日本、世界の問題点に切り込む堀氏ですが、問題がそれぞれ深く、解決を目指すというよりも、多くの人に問題を知ってもらう、その糸口になるような作品、問題提起的な作品でした。
 
 

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世界の事象を取材する堀氏

 

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香港の民主化運動

 

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福島原発事故で、もう家には帰れない

 

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彼女は福島から沖縄に引っ越して

 

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危険な地域で暮らす少女、しかし夢を持っている

 

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そんな子供たちに教育、生活を手伝いNPOボランティアの女性

 

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