2018年作品、エミール・クストリッツァ監督、ホセ・ムヒカ ルシア・トポランスキー エレウテリオ・フェルナンデス=ウイドブロ マウリシオ・ロセンコフ出演。
2010年3月1日~2015年2月末まで南米ウルグアイの大統領を務めたホセ・ムヒカ。 まん丸な体と優しい瞳を持つ彼は、収入の大半を貧しい人々のために寄付し、職務の合間にはトラクターに乗って農業に勤しんだ。 風変わりだけど自然体で大統領という重責を担う彼は、その質素な生活から“世界で一番貧しい大統領”と言われた。
国民のより良い生活のために自己犠牲をいとわず、予想外の政策を打ち出すムヒカの姿に、世界でただ1人腐敗していない政治家だとの直感を得たユーゴスラビア出身の名匠エミール・クストリッツァが2014年よりムヒカを撮影。 極貧家庭に育ち、左翼ゲリラとして権力と戦い、13 年に及ぶ苛烈な拘留生活を経て、大統領として国民に愛されたムヒカを追い、大統領としての任期満了の瞬間までをカメラに収める…
今作は本国でムヒカに密着したドキュメンタリーで、ムヒカの自伝的な作品でした。
ウルグアイという国は、日本人ではサッカー強国という印象が一番強いのではないでしょうか? なんといっても第1回ワールドカップの優勝国ですからね。
しかし南米の多くの国は、ある時期に独裁政権がどんどん誕生し、民衆に対して過酷な弾圧をした黒い歴史があります。 ウルグアイもそんな戦いの時期があり、このムヒカはその最前線に立って戦っていたかつての闘士だということがわかります。
でも大統領になってこの作品中は最後の姿を撮っていますが、なんとも優しい、そして死ぬまで国民のために働くという、どこかの首相に聞かせたい言葉を本心から言っているのがわかるんですね。
映画の中に、彼を批判する人間も映っていますが、彼はなだめもせず、反論します。 老いても、まだ火が付くと、言葉で向かっていく、そんな高ぶった姿も見れますね。
そして今は延期中ですが、ムヒカを撮った日本人監督の作品も公開予定です。これとセットで見るといいでしょう。
監督と談笑するムヒカ
普段は優しげなほほえみを
そして農作業
愛車で移動
そして任期の最後の大統領生活
最愛の妻も元同士だった