昭和51年初夏、東京都下のある街で20歳の早乙女ユキ(田中美佐子)が失踪した。 彼女は京極武吉(ビートたけし)が主宰する「京極聖書研究会」に身を寄せる。 そこには「家へ帰りたくない」と訴える10人以上の女性信者が、武吉に救いを求めてきた。
その誰もが武吉を “オッチャン” と慕い、武吉も何かの縁と彼女たちを受け入れた。翌年春、今までにも増して信者たちの親族が騒ぎ出す。 それは布教に励む武吉の娘・多津子(竹井みどり)、多恵(山咲千里)を襲うほどエスカレートした。 さらに、葉子(小林聡美)の父・一色(佐藤慶)が乗り込んできた。 社会的地位をひけらかし、娘を返せと迫る一色に、武吉は「ご本人の意思が無ければ…」と静かに言葉を繰り返した。
その年の暮れ、手も足も出せないと傍観する警察に業を煮やした親族側はついに強硬手段に出る。 その頃からマスコミの間では、親たちの手記が雑誌に載り、テレビのワイドショーでも取り上げられるほどの話題になっていった…
その年の暮れ、手も足も出せないと傍観する警察に業を煮やした親族側はついに強硬手段に出る。 その頃からマスコミの間では、親たちの手記が雑誌に載り、テレビのワイドショーでも取り上げられるほどの話題になっていった…
ちょっと懐かしい特番ドラマでした。
演出を担当したのは山泉脩、TBSの方のようですね。
物語は、聖書の教えを元に、研究会という名の下に、女性信者が集まり、集団生活をしていた京極武吉のお話です。 家出をした若い女性が彼の周りにどんどん集まってきます。女性たちからは“おっちゃん”と呼ばれ、聖職者という雰囲気ではないんですが、聖書の教えはしっかり守っています。 どうして女性たちが集まってくるのか? それは彼の素朴さと、真面目さで、嘘はつかない、一生懸命面倒を見る事です。
しかし家出した女性たちの親族はそうは行きません、必死に奪還しようと押しかけますが。
今作は “イエスの箱舟事件” と言って、当時は社会問題になりました。 会の名前は「イエスの箱舟」、主催者は千石剛賢、通称千石イエスという有名人でしたね。 こういう家出をした若者が集まり集団生活をしていく先駆けのような事件と言うか、マスコミをにぎわせた事象、事件かもしれませんね。
しかしこの数年後、「オウム事件」が起きて行きますが、比較するとまだこの千石イエスは人間ぽさがいっぱいあったようですね。 危険な男のイメージのビートたけしが、真逆な感じの役を演じていたのが、印象的でしたね。
家出をした彼女が
彼の元に
しかし家出女性が集うことでマスコミに
そして家族が押しかけ
彼女は耐え切れず失踪する