anttiorbの映画、映像の世界

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魂のゆくえ

2017年作品、ポール・シュレイダー監督、イーサン・ホーク アマンダ・サイフリッド セドリック・ジ・エンターテイナー ヴィクトリア・ヒル出演。

ニューヨークの小さな教会で牧師を務めるエルンスト・トラー牧師(イーサン・ホーク)は、自身の考えを年報に掲載する記事にまとめていた。 トラーは書き上がったものに満足することができず、それを破り捨ててしまった。
トラーは従軍牧師としても活動していたが、息子のジョセフの戦死をきっかけに活動から退くことになった。 ジョセフに入隊を勧めたのはトラー自身であった。 軍隊に送り出した以上、そうなる可能性も十分に覚悟していたとはいえ、トラーの苦悶と自責の念は極めて強かった。
そんな折、トラーはメアリー(アマンダ・サイフリッド)と出会った。 メアリーはトラーに夫のマイケル(フィリップ・エッティンガー)と面談するように頼み込んできた。 マイケルは極端な環境保護論者であり、メアリーに中絶を勧めてくるのだという。
トラーがその理由を問い質したところ、マイケルは 「この世界は気候変動によって過酷なものになってしまい、もう元には戻れないでしょう。 そんな世界に子供を産み落としたくないのです。」 と答えた。
メアリーは夫のものと思われる即席爆弾を車庫で発見し驚愕した。 その話を聞いたトラーはマイケルに事の子細を尋ねることにした。 待ち合わせ場所の公園に向かったトラーはそこでマイケルの遺体を発見した。
ショットガンによる自殺であった。 マイケルの遺書に従い、彼の遺骨はゴミの最終処分場に散骨されることとなった・・・

上映館は全米でも少なく、日本でも小規模なんですが、これは面白いですね。
監督はポール・シュレイダー、「ドッグ・イート・ドッグ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15002301.html が近作ですね。 その前が 「ラスト・リベンジ」 でしたが、そちらは未見です。
主演はイーサン・ホーク、先日 「パージ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15942525.html を記事にしましたが、6月に新作が公開されます。

物語は息子を紛争地で戦死さてしまったことから、贖罪の日々を過ごしている牧師・トラーのお話です。 妻とも別れ、日々神に仕える身となっていますが、真面目で信頼が厚いトラーは、教会上層部からも期待されています。
そんな時メアリーという主婦が訪ねてきました。 彼女は妊娠しているんですが夫のことで相談をしにきたのです。 夫のマイケルは、過激な環境保護団体に入ってしまい、人間の未来がもう悲惨な状況でしないことに悲観しており、子供を降ろすことを希望しているのです。
トラーは二人の家に出向き説得を始めるんですが。

今作は、トラーがメアリーとマイケルと出会っていく中、どんどん彼自身も環境保護団体の言う悲惨な未来に感化されていくお話です。 始めはトラー自身も人間はそこまでおろかではないといっているんですが、マイケルの死を止められなかったことから、彼の中に何かがどんどんあふれ出てきてしまう過程が、面白く、怖いところです。
環境悪化は止められるのか? トランプは全く逆の方向に走り始めていますし、この作品の主張は大いにわかるところですが。

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トラーは信仰厚い牧師だった

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そしてメアリーは妊娠していたが

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夫のことで相談に来た

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しかし夫は猟銃自殺

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トラーの心境に乱れが起きる

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