anttiorbの映画、映像の世界

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1960年代半ば頃、酒癖の悪い青年チェイニー(クリスチャン・ベール)は、大学も中退し、どうしようもない生活をしていた。 彼は才女であり後に結婚する恋人リン(エイミー・アダムス)という存在がいた。 しかし警察から保釈の引取り人となるのが2度目になったとき、彼女は最後通牒を突きつける。 自分と別れるか、人生を変えるかとの二者択一を迫られ、彼は政界を目指すことになるのだった。
彼は始めにこの男だと思った人間は、後に国防長官となるドナルド・ラムズフェルドスティーヴ・カレル)だった。 彼のもとで政治の表と裏を学び、次第に権力の虜になっていくチェイにーだった。 当時の政権はニクソン、しかしスキャンダルで辞任をして、フォード体制になると、今まで、実権を握っていたキッシンジャーを蹴落とし、大統領主席補佐官、国務長官を歴任していくのだった。
しかしフォードはカーターに敗れ、民主党政権になると、二人は野に下るのだった。しかしそこに現れたレーガンは、再び共和党政権になり、彼は地位を築いていくが、心臓の病に倒れてしまう。
そして自分の政治人生は終りと感じ、民間企業の要職につくのだった。
しかし、ジョージ・W・ブッシュサム・ロックウェル)から電話が入る。 彼は大統領候補となるに連れ、副大統領候補として彼に白羽の矢を立てる。 パパブッシュの時からどうしようもない人間だと思われていたブッシュだったが、それが今や大統領候補となり、大統領に一番近い存在だった。
リンは体のことを思い、さらにお飾りのような副大統領には反対だったが、彼はある考えをもつようになっていく。 それは、大統領の影に隠れる地位を逆手に取り、入念な下準備をし大統領を操って強大な権力をふるうと言うのだった。
そして、2001年9月11日に同時多発テロ事件が起こると、ジョージ・W・ブッシュ大統領を差し置いて危機対応にあたり、イラク戦争へと導いていくのだった・・・

これは先日見た 「記者たち 衝撃と畏怖の真実 」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15924464.html と対に見るといいかもしれません。 アメリカという国の罪深さ、それはやはりギラギラした野望を持った人間の存在が絡んでいることでもあるんですね。
監督はアダム・マッケイ、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13961278.html 以来ですね。
主演はクリスチャン・ベール、「エクソダス:神と王」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12687352.html も出演作ですし、監督とは上記の作品でも連続の付き合いですね。

物語は、あの同時多発テロの時に、誰が大鉈を振るったのか、そしてそれからの泥沼のイラク戦争を実行したのが誰なのか? ということに切り込んだ作品でした。
主人公はチェイニー、当時の副大統領はどのようにしてその地位まで上りつめたのか? でも彼は若いころは飲んだクレのダメ男でした。 それを正し、目標を作ったのが妻のリンでした。 彼女ははじめから彼に期待していました。 時代が違ったら彼女が駆け上がっていたかもしれないそんな女性だったようです。
そしてラムズフェルドと一緒にスクラムを組んでいくんですが、いつしか地位は逆転して行きます。

しかし今作は、あの悲惨はテロは、上手く利用された感がいっそう強くなりますね。 イラク戦争の口実になり、強引に進めていくアメリカ、いろんな企みが一致した政治的な戦争、中東が収まらない原因はアメリカですね。

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リンに諭され政治の道に

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彼が倒れた時には彼女が活躍して夫を当選させる

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そして駆け上がっていくチェイニー

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そして政治を動かし

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ブッシュに呼ばれ、副大統領に

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