ロサンゼルスで、豊満な3人の裸婦が煌びやかな小物だけを着け誘い込むように踊っていた。 人々で賑わっている綺麗な展示会場には。彼女たちの映像が流れている。
展示会のレショプションが終わり人々がいなくなると、疲れた表情で座り込むアートギャラリーのオーナー、スーザン(エイミー・アダムス)。 彼女は夫のハットン(アーミー・ハマー)と経済的に恵まれた生活を送っていながらも、心は満たされないでいなかった。
ある日、スーザンの元に小包が届く。 送り主は何年も連絡を取っていなかった元夫のエドワード(ジェイク・ジレンホール)だった。 「君との別れが着想になって小説を書いた。 感想を聞かせてほしい」 と手紙が添えてあった。 夫は無関心の様子でよそよそしく、週末にも関わらず仕事でニューヨークへ行くと言い残し出て行ってしまう。
夜、スーザンは不安を抱えたまま小説をめくるのだが、最初のページには 「夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)」 エドワード・シェフィールド著-スーザンに捧ぐと書かれてあるのだった。 その内容とは。
テキサスのある街道で、トニー・ヘイスティングス(ジェイク・ジレンホール)は妻ローラ(アイラ・フィッシャー)と娘インディア(エリー・バンバー)を乗せて夜のハイウエイを走っていた。 そこへ2台の車から執拗な嫌がらせを受けるのだった。 車体をぶつけられ、トニーの車はパンクをしてしまう。 レイ(アーロン・テイラー=ジョンソン)、ルー(カール・グルスマン)ともう一人、男たちは家族を車から降ろさせ、トニーが殴られた隙に妻と娘を無理矢理車へ押し込み、連れ去ってしまう。
ここまで読んだスーザンは思わず本を閉じてしまう。 気持ちを落ち着かせるために、夫・ハットンに電話をかけるのだが、ハットンは若い女性とホテルのエレベーターでスーザンの電話に応答している。 電話の向こう側で女性と共にいることが分かり、裏切られた気持ちから強い孤独に襲われるスーザンだった。
そして、さらに小説を読み進めていくスーザンだったが、彼女は小説を読みながら、エドワードとの出会いも思いめぐらせるのだった。 あまりにも身勝手な自分の行動を後悔しながら・・・
そろそろ公開も終わりそうでしたが、順次公開の様で、まだまだ館を探せば見れそうな作品のようです。
監督はトム・フォード、私は初めて見ます、本職はファッションデザイナーですが、俳優としての活動と、監督は2作目ですね。
主演はエイミー・アダムス、近作は 「メッセージ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14930027.html ですね。 そしてジェイク・ジレンホール、彼の近作は 「ライフ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15025485.html ですね。
物語は現実の世界の部分は、スーザンの今の生活と、回想シーン、それは決して充実をしているとは言えず、夫婦生活は末期状態、いずれ来る破局を感じさせます。そこに荷物が届くんですね。 そこに入っていたのはかつての夫の小説の初稿でした。 小説家の卵だった夫との出会いは20年前、彼はスーザンの芸術家としての才能を見抜いていましたが、当時のスーザンは現実に生きる女で、ほどなくエドワードとはうまく行かなくなるんですね。
この小説部分は、実際の体験談なのか? それともフィクションなのか? それを惑わす、回想シーンもあり、ラストもその余韻を残していくんですね。 小説の中で出てくる警察官・ボビー役のマイケル・シャノンが好演してます。
はたしてエドワードは生きているのか?そ れさえもわからなくなるちょっとミステリアスな部分さえあるお話でした。
展示会が終わった
しかしスーザンは心が重かった
元夫から小説の初稿が届く
そして夫とのことを思い出す
母は大反対をした結婚だった
そしてその小説はむごい事件だった