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1987、ある闘いの真実

2017年作品、チャン・ジュナン監督、キム・ユンソク ハ・ジョンウ ユ・ヘジン キム・テリ出演。

1987年1月、全斗煥大統領による軍事政権下の韓国。南営洞警察のパク所長(キム・ユンソク)は、徹底した北分子の排除を目的に、取り調べを日に日に激化させてゆく。そんなある日、ソウル大学の学生が取り調べ中に死亡する事故が発生。 急遽医者が呼ばれるが、蘇生をしろという無茶な命令に、もう手遅れだと告げるのだった。
行き過ぎた取り調べが原因だったのは明白のため、さっそく隠ぺいを目論む警察は、親にも遺体を見せないまま火葬を申請する。 ところが、その成り行きを不審に思ったチェ検事(ハ・ジョンウ)は、検死解剖を命じる。チェ検事は、上層部からの圧力も撥ね退け、その日の火葬を認めず、これにより、学生は拷問致死であったことが判明してしまうのだった。
だが、政府は取り調べを担当した刑事2人の逮捕で事件の幕引きを図ろうとする。これに気付いた新聞記者や刑務所看守たちは、事件を白日の下に晒そうと奔走。これに対して、警察の妨害もエスカレート。その一方で、拷問で仲間を失った大学生たち(カン・ドンウォン)も、立ち上がろうとする。 1人の大学生の死が、やがて韓国全土を巻き込む民主化闘争へと発展してゆくことに…

これは凄い作品でした。もちろん事実を描いています。
監督はチャン・ジュナン、「ファイ 悪魔に育てられた少年」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13610331.html を記事にしていますが、これも面白い作品でした。
主演は悪役ですがキム・ユンソクとなりますね。 「あなた、そこにいてくれますか」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15187321.html というファンタジーに主演でした。
そしてハ・ジョンウ、「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14934373.html が近作となります。

物語は、ある学生が無実の罪で拷問を受け死んでしまったことから、全斗煥政権が崩れていく事実を元にしたお話ですね。 赤狩りを推し進めていた南営洞警察のパク所長は、脱北者なんですね。 北で相当なひどい目に遭ったようで、共産主義を強烈に憎んでいて、左翼思想を徹底的に弾圧する役目に燃えています。 いや、常軌を逸しているというほどですね。
そしてとうとう部下たちが度が過ぎた拷問で、一人の学生・朴鍾哲を殺してしまうんですね。 闇に葬られようとしたこの殺人事件ですが、チェ検事という骨太の男の手によって、だんだん真実がもれていきます。 しかしなかなか証拠がつかめない、一応は生贄のように二人がやったことにして、過失致死で刑を軽くしようと画策をしますが、それさえも暴かれていきます。
しかしパク所長も、したたかで、危ない連中はどんどん抹殺していきます。

これは朴鍾哲という学生運動家の死から始まり、6月民主抗争を描いた作品。しかし全斗煥政権というのは、軍事政権等名の元に、徹底的に共産主義弾圧、民主化=アカという思想を弾圧していたんですね。
同じような作品では、「タクシー運転手 ~約束は海を越えて~」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15488976.html 「弁護人」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14561390.html とありますが、これも強烈な作品でした。

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急遽医師が呼ばれるが

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チェ検事が火葬を止め、解剖をするように命令を出す

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しかし彼は退職を迫られる

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ユン・サンサム記者が食いつく

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ハン・ビョンヨン刑務官も活動家だった

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妹に協力を頼む

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