anttiorbの映画、映像の世界

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疑惑


富山県新港湾埠頭で車が海中に転落、乗っていた地元の財閥、白河福太郎(仲谷昇)は死亡したが、後妻の球磨子(桃井かおり)はかすり傷ひとつ負わなかった。
しかも、球磨子は過去に情夫と共謀して数数の犯罪を起こしていたことが判明して、一躍時の人、保険金殺人の噂で世間を騒がすのだった。 彼女は夫に三億円の保険金をかけており、この事故も、泳げない福太郎を殺すための擬装ではないかと誰もが疑った。
北陸日日新聞の秋谷(柄本明)は、真っ先にこの事件に食いつき、積極的に報道を始めるのだった。 物的証拠がないまま球磨子は逮捕された。 強気の球磨子は弁護士の原山(松村達雄)に弁護を依頼するが、なんと彼は初めての法廷で、弁護を辞退するのだった。
それはこの事件が長期にわたるという見通しの元、そんなに長くは弁護できないということからだった。 彼をを通じて、東京の花形弁護士、岡村(丹波哲郎)に弁護を依頼するが、彼女の不利な立場に拒否されてしまう。 そして、女弁護士の佐原律子岩下志麻)が国選弁護人として選ばれた。 球磨子は同性でありながら自分とは違いすぎる立場にいる律子に反感を持つのだった。
律子も同じ気持だったが、型破りで強気な球磨子は、たびたび法廷で暴言を吐く 。しかし彼女の言い分は一理あることもあるが、やはり、彼女の発言で証人が重大な証言をしてしまうこともあるのだった。
回りは彼女が犯人だと思う中、あることがきっかけで、律子の行動が変化していくのだった・・・

今作も松本清張原作ですね。
監督は野村芳太郎、「砂の器」 もそうですが、原作者の映像化には合っている監督だと思います。
主演は桃井かおり、近作は「ゴースト・イン・ザ・シェル」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14853153.html では重要な役でしたね。 ただ、原作とは彼女の登場で少し外れた感じがしましたが。
そして岩下志麻、当時の彼女は女ざかり、強い役でしたが、美しいですね。 この役もしっかり決まっていましたね。

物語はしろっぽいセダンが海に転落していくところから始まります。 事故か、それとも? それを見ていたのは藤原好郎という青年ですが、彼も証人席に呼ばれていきます。 しかし、誰がみても彼女が怪しいところですし、彼女には前科もあります。 世間は彼女の犯罪一色なって行き、弁護士もとうとう国選になって行きます。
そこで登場するのが、佐原律子という弁護士ですが、彼女は離婚して今は独り身、鉄の女という感じですが、初めは彼女も半信半疑で、いや勝ち目はないという雰囲気なんですね。
でも法廷で暴言を吐く球磨子に、何か無実なのでは? という思いが湧いてきます。しかし出てくる証人すべて、球磨子が犯人だろうという思いで出て来ます。 しかしその中の一人が、心変わりをするんですね。 そして律子が事故に遭いそうになったとき、彼女にあるヒントが浮かんできます。
さて裁判は一気に変わって行きますが、真相は正直藪の中なんですね。 ラストの球磨子の微笑が大変不気味なんですね。

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車の中から球磨子だけが助かる

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そして国選弁護人に律子が

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誰もが球磨子の保険金殺人と思っている

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しかしこの男の証言で流れが変わる

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そして無罪を勝ち取るが

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