雨の夜、赤い傘をさした女子短大生の死体が発見された。 ナイフで何度も刺された死体は西尾由美子(麻田三智子)と判明した。 有能だがヤリ過ぎと評判の大滝刑事(緒形拳)もこの事件の捜査にかり出された。
大滝はかつて逮捕した男、阪上(泉谷しげる)の情婦、恵子(いしだあゆみ)と同棲に近い暮しをしている。 恵子には一人息子の稔(川上恭尚)がいるが、大滝には慣つこうともしない。 大滝は独自の捜査で被害者由美子の隠された生活をつきとめた。彼女は昼はノーパン喫茶、夜はコールガールをしていたのだ。
その頃、恵子の夫、阪上が出所し、彼女の所に転り込んできた。 大滝には頭の上がらない阪上が加わった奇妙な三角関係の生活が始まった。 数日後、大滝は死体の見つかった近くの茂みで、血の跡のついたいくつもの紙片を見つけた。 紙を並べると一枚の女の絵になった。 そして、阪上がその絵と同じものを売っている男を見つけ、大滝に通報する。
その男、田中(益岡徹)を大滝は別件で逮捕、殴る蹴るの尋問をするが証拠不十分でシロ、大滝は捜査本部からはずされた。 同じ頃、阪上は再びシャブに手を出すようになり、妄想状態で暴れることもしばしばで、ついに保護されてしまう。
一人になった大滝は、恵子に囮になってもらうことを頼んだ。 降りしきる雨の夜、恵子は赤い傘をさして歩いた。 一台の車が近づくと、赤い傘を残して去っていった。大滝は必死の追跡のはてに犯人を捕えたが、代償はかけがえのない恵子の命だった・・・
若き日の役者さんたちが生き生きしている時代ですね。
監督は工藤栄一、この監督作品も記事にはしていませんが、昔は見た記憶のある作品が多いですね。
そしていしだあゆみ、「なくもんか」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10773051.html に出演していました。
さらには、いまや重要な役を多くする良い役者になった泉谷しげる、「後妻業の女」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14388319.html が近作の映画となりますが、俳優として成功したって感じで、歌手としても健在ですね。
物語は、ちょっとセオリーなんて関係ない刑事の大滝、しかし鋭い刑事なんですが、たまには行き過ぎてしまいます。 彼は自分が刑務所に送った阪上の情婦と暮らしているんですね。 しかし子どもはなかなかなつきませんが、それでも父親が欲しい頃、それなりに新しい父親だと思うんですね。
しかしそこに阪上が帰ってきてから、関係がおかしくなっていきます。
恵子は男がいないと生きていけない性格、彼女のどっちつかずの気持ちが実は大きな悲劇を起こしていくという感じに見えますね。
最後は悲劇になって行きますが、まさに動物的な感じのお話ですね。
情婦が刑務所に言った恵子
大滝とほぼ同棲をしている
ある事件でやりすぎてしまった大滝
捜査から外される
出所してきた阪上はまた薬を
そして保護されてしまう