戦国武将・織田信長(松方弘樹)の妹・お市の方(原田美枝子)と小谷城の城主・浅井長政との間に生まれた三姉妹、茶々、はつ、小督は、浅井長政が織田信長に攻め滅ぼされた1573年、お市の方とともに織田家の重臣・柴田勝家(谷口高史)の元に身を寄せることとなる。
信長亡き後、戦国の覇者として羽柴秀吉(渡部篤郎)が頭角を現し、1583年、秀吉に攻められた柴田勝家は最期の時を迎える。 勝家とともに自害する道を選ぶお市の方。 一緒に死のうとする娘達に 「あなたたちだけが、私の誇りなのです。 生きるのです」 と言い残し、息絶える。
ひとり残された茶々(和央ようか)のところに、豊臣と姓を改めて関白となった秀吉の奥向きを束ねる大蔵卿の局(高島礼子)が訪ねてくる。 秀吉には世継ぎがなく、またその世継ぎを産めるのは、秀吉が昔から見初めていた茶々しかいないという。茶々にとって秀吉は両親を死に追いやった憎い仇。
「お側に上がるということは、天下様を殺すこともできるということですね」 と復讐の決意を大蔵卿に漏らしながらも、茶々はこの話を請けることにする。 しかし、無邪気に彼女のことを愛おしむ秀吉の心情に触れ、茶々の殺意は揺らぐ。
しだいに彼女は、天下人の世継ぎを産むことに生き甲斐を見出すようになるのだった・・・
ちょっとしたフィクションも混ざった戦国作品ですね。
監督は橋本一、映画としては 「花と蛇 ZERO」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15510081.html ドラマとしては 「火車」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15581741.html ですね。
主演は和央ようか、元宝塚で174cmの長身で男役だったそうです。 新しい茶々像を見せてくれます。
物語は、戦国時代、なんと言っても織田から徳川に政権が変わっていく、その狭間は誰にスポットを当ててもドラマになりますが、茶々を描いていきます。 歴史の事実を忠実になぞるのではなく、華々しく散っていく、秀吉亡き後、彼女が家康に立ち向かう、そんな感じの描き方ですね。
彼女が主役ですから、関ヶ原は触れられていません。 一気に大阪の役になって行きますし、細かい権力闘争もなし。 ただひたすら茶々という人間像を、強い女性として描いていました。
和央ようかを初めて見ましたが、凛々しい女優さんですね。 台詞回しに凄みがある、ミエを切るのが上手いですね。 わざとらしいまでに張った演技でしたが、茶々という人間像をここまで高みに描くのも初めてでした。
成長した茶々
茶々つきの女・きく
そして関白となった秀吉が茶々を迎える
側室たちは露骨な態度をとる
成長した3姉妹