anttiorbの映画、映像の世界

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ラプラスの魔女


地球化学の専門家である青江修介(櫻井翔)は、ある温泉郷での硫化水素による死亡案件の調査にあたっていた。 故意には状況を作れるとは思えない青江は、不幸な偶然が重なった事故という結論を出そうとしていた。
しかし、そこに事件性を疑う刑事中岡(玉木宏)が現れる。 死亡した映像プロデューサー水城には、多額の生命保険がかけられていて、さらに受取人は結婚したばかりの大きく年の離れた妻だからだった。 そのことから中岡刑事は事件性を疑っていたが、複雑な地形と硫化水素という物質の不安定さから、刑事の疑惑を退けられる。
ただ一つ青江が気になることは、現場に現れた不思議な空気をまとった若い女性の羽原円華(広瀬すず)の存在だった。 その円華は青江に自分は魔女だと名乗るのだった。
そんな青江のもとに中岡がまた新しい事件の情報を持って来る。 亡くなったのは売れない俳優で死因は硫化水素中毒。 前の事案と何の関係もないと思っていたが、死亡した俳優とプロデューサーは天才と呼ばれた映画監督甘粕才生(豊川悦司)と関わりを持っていたことを知る。 甘粕才生は数年前に娘が硫化水素による自死を起こしていた。 ここでも硫化水素というキーワードが出てきたことで、偶然の出来事とは思えない青江と中岡なのだった。
甘粕家の事件では妻と息子も巻き込まれ、妻は死亡、長男の謙人(福士蒼汰)も命こそ取り留めたものの意識不明の植物状態になっていた。 甘粕はその事件以降のことをブログにまとめていた。
そこには羽原全太郎(リリー・フランキー)という医師が手を差し伸べてきたことも綴られていた。 羽原の特別な手術が成功し、謙人は徐々に回復をしていく。 しかし、復活した謙人はそれまでの彼とは全く別人のようになっていた。
その姿を見た甘粕は息子と距離を置くことを決意し、その後は行方知れずとなっていたのだった。
謙人は脳に受けた施術により、あらゆる物理現象を予測できるようになっていた。 その能力は数学者ピエール=シモン・ラプラスによって語られる。
『もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えている。』 というラプスラスの悪魔そのものなのだった。
一連の事件がつながり始めていくのだったが・・・

予測をきわめて行けば、未来がわかるのか?
監督は三池崇史、コンスタントに作品を発表しますが、前作は、「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15074910.html となります。
主演は櫻井翔、出演作としては 「神様のカルテ2」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11295625.html が近作ですか。
そして広瀬すず、「ちはやふる -結び-」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15433822.html はよかったですね。

物語は、硫化水素という方法で、相次いで起こった謎の死亡事件、どう考えても殺人事件とは立証できないシチュエーション、地球科学の専門家の青江教授もお手上げなんですが、そこに疑問をさしはさむ謎の少女が現れます。
しかし彼女には、さらに謎のボディガードがぴったりとついているんですね。 どうやら原作ではその中の一人に触れているようですが映画ではその部分はカットされています。
そして繋がりそうな点は、映画プロデューサー、俳優、そして映画監督ですね。 この中の二人は死亡し、監督の甘粕は行方不明、彼の家族も硫化水素の自殺未遂で妻と娘は死亡、息子だけが命は助かりましたが、寝たきりになっています。
この家族は父が不在が多かったようですが、愛情いっぱいだったと、甘粕が事件後ブログを上げているんですね。 そして息子に特別な手術をして救った医師、彼が謎の少女の父親と言う、舞台はそろってきます。
しかし今作はちょっと進行が遅く感じるんですね。 テンポ良く、いつも思い切りの良いはずの三池監督らしくないタッチなんですね。
その分面白い設定がチョットかったるく仕上がってしまっているのがなんとも残念でした。

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地球化学の専門家である青江

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刑事の中岡が食いついて来る

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中岡は研究室にも来るが、興味津々の助手の奥西

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現場近くの旅館にいた謎の少女

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再び現れた彼女は追われていた

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