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きみへの距離、1万キロ

2017年作品、キム・グエン監督、ジョー・コール リナ・エル・アラビ ファイサル・ジグラット ムハンマド・サヒー出演。

ゴードン(ジョー・コール)は、今まで付き合っていた恋人ジャニーン(アレクシア・ファスト)と別れを告げられる。 彼女のことを運命の相手だと、一途に思っていた彼は激しいショックを受ける
彼の仕事は6本足の小さなクモ型ロボットを遠隔操作し石油泥棒を監視する仕事だった。 セキュリティチェックを受けて、彼は夜間と休日のシフトに入っている。 ピーター(ブレント・スカグフォード)は上司だが、いつも一緒のシフトで、彼女に振られたゴードンを気にかけ、彼女を紹介するアプリをスマホに入れてくれる。 しかしどうしても今までの彼女のことが忘れられない。
北アフリカの砂漠地帯にある石油パイプライン。 そこから遥か1万キロ離れたアメリカ・デトロイトで、オペレーターの仕事なのだが、たまに来る石油泥棒に対して、クモ型ロボットは威嚇射撃もでき、大概の輩はそれで逃げていってしまう。 だからこの仕事はとても退屈なものだった。
そんなある日、ゴードンは監視ロボットを通して若く美しい女性アユーシャ(リナ・エル=アラビ)と出会う。 砂漠の地域でパイプラインが敷かれている所は進入禁止区域だった。 彼女はそんなところでひとりで物思いにふけっているのだった。
彼女にはカリム(フェイサル・ジグラット)という恋人がいるが、親からは別の相手との結婚を強要されていた。 引き裂かれたくないアユーシャとカリムは、危険を冒してでも国を出る決意をしていたのだ。  しかし、彼女は両親に無理矢理見合いに連れて行かれる。
相手は親くらいの年の男だったが、彼と結婚すれば、生活には困らない、親としては娘を思ってのことだったが、彼女の希望は通らない。 二人は国外脱出を考えていた。 しかしそれには大金がかかる。 1万ドルの費用が必要だった。
カリムは真面目なトラックドライバーだったが、ついつい石油どろぼうの片棒を担いでしまう。 しかし、それがゴードンの操作するロボットに見つかってしまう。 カリムはロボットを破壊しようとするがそこで重大な事故が起きてしまうのだった・・・

これはロボット映画となるんでしょうか? しかしなかなかの秀作です。
監督はキム・グエン、「魔女と呼ばれた少女」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10195111.html もアフリカを舞台にした作品でしたが、趣は違う暗いお話でした。
そしてアユーシャ役でリナ・エル・アラビ、もちろんな彼女は初めて見ます。 好演していました。

物語は1万キロ隔てた石油パイプラインをロボットの遠隔操作で監視する仕事をするゴードンが、必死に自分の人生を生き抜こうとする女の子を見つめる作品です。
彼女に振られたゴードン、アプリで出会った女の子と一度はSEXをするんですが、それも一回だけ、彼は満たされはしませんでした。 しかし仕事は真面目なんですね。ある盲目の老人が迷い込んだときは、ロボットと気づかれないように、上手く話しかけ道のほうまで誘導してあげるんですね。 心優しい青年であることがわかりますが、これが彼をアユーシャに出会わしてくれたのでは?
カリムは実は事故で死んでしまいます。 しかしここからゴードンは必死に彼女の人生を助けようと決断します。 ロボットでストーカーのような行為をするゴードン、彼女にも見つかってしまいますが。
しかしここまで出来るんですね。 会話も自動翻訳で、しっかり伝わります。 盲目の老人には変わった訛りと言われますが、意思疎通だけでなく、老人に対して悩みを話すなど、誘導した時に実は貴重な話を聞くんですね。 これがラストに活きてきます。 退屈なシーンではないんですね。
これは実際のロボットが映画館に展示されていました。 お勧めの作品です。

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彼の仕事は遠くはなれた石油を見張ること

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蜘蛛型ロボットを操作する

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退屈な仕事の時、彼女を見つける

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彼女は両親が見つけた相手と無理矢理結婚させられそうになっていた

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そしてロボットで彼女に

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話しかける

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