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さよなら、僕のマンハッタン

2017年作品、マーク・ウェブ監督、カラム・ターナー ケイト・ベッキンセール ピアース・ブロスナン シンシア・ニクソン出演。

大学を卒業したばかりのトーマス・ウェブ(カラム・ターナー)は未だに進路を決められずにいた上に、友人のミミ(カーシー・クレモンズ)への好意を打ち明けられずにいた。 そんなある日、近所にジェラルド(ジェフ・ブリッジス)と名乗る男が引っ越してきた。 ジェラルドに自分と似たものを感じたトーマスは、しばしば彼と話し込むようになった。
ある日、トーマスがミミとバーで飲んでいると、父親のイーサン(ピアース・ブロスナン)が見知らぬ女性と歩いている姿を目撃した。 トーマスは父親が精神の不調に苦しむ母親:ジュディス(シンシア・ニクソン)を捨てて不倫に走ったと思い込み、慌ててその後を付けていった。
トーマスはその女性:ジョアンナ(ケイト・ベッキンセール)を問いただしたが、一切悪びれる素振りを見せず、逆に 「貴方は何も分かっていないお子様」 「本当は私と寝たいと思っているのでしょう」 などとトーマスに言い放った。 憮然としたトーマスはすぐさまジェラルドの元へ駆け込んだ。
ジェラルドとのやり取りで冷静さを取り戻したトーマスは、確かに自分がジョアンナとベッドインしたいという欲求を抱えていることに気が付いた。
友人が主催するパーティーに出席したトーマスは、別の男を連れたジョアンナに遭遇した。 またしても2人は口論となったが、何を思ったのかトーマスは突然ジョアンナにキスをしてしまい、そのまま2人は一夜を共にすることとなった。 歪んだ関係であることを自覚していたが、トーマスはジョアンナに惹かれていった。
ジョアンナと会話していく中で、トーマスは子供時代に自分が小説家になろうと努力していたことを不意に思い出すのだった。 トーマスは必死で書き上げた小説だったが、それを読んだ父親に出来を一刀両断されてしまった。 それ以来、トーマスはかつての自分の夢を思い出すまいとしていたのである。
ある日、トーマスがジェラルドのアパートを訪ねると、そこには 『The Only Living Boy in New York』 というタイトルの小説の草稿があった。 実は、ジェラルドはプロの小説家だったのである。 そこで、トーマスは自分の書いた短編小説をジェラルドに見せた。
それを読んだジェラルドは 「君には小説家の才能があると思う」 と言った。 ジェラルドが隠遁生活を送っているのは勿体ないと思ったトーマスは彼をパーティーに連れ出した。
その場でトーマスはミミを口説き始めたが、ジョアンナとの関係を詰問されたため、「何もなかった」 と嘘をついてしまった。 その後、トーマスはジュディスにジェラルドを紹介しようとしたが、彼の姿はそこになかった。 その頃、ジェラルドはジョアンナと会っており、「若い青年の心を弄ぶのはおやめなさい」 と警告していた。
しばらくして、トーマスはジョアンナから別れを切り出された。 ジョアンナはイーサンから求婚されたのだという。 それに激怒したトーマスがジョアンナと自分の関係をイーサンに暴露したため、事態は収拾不能に陥ってしまった。
この混乱の中で、ジェラルドがトーマスに隠していた秘密が明らかになるのだった・・・

自分の夢にふたをされると、それはトラウマになってしまうこともあるでしょうね。 そんなお話でした。
監督はマーク・ウェヴ、「(500)日のサマー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11810402.html でデビューしましたが、途中 「アメイジングスパイダーマン」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/MYBLOG/yblog.html?m=lc&sv=%A5%A2%A5%E1%A5%A4%A5%B8%A5%F3%A5%B0%A1%A6%A5%B9%A5%D1%A5%A4%A5%C0%A1%BC%A5%DE%A5%F3&sk=0 2作品を撮りました。 しかし、やはりこういうドラマが監督らしい気がします。
主演はカラム・ターナー、「グリーンルーム」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14742797.html でタイガー役をしていました。

物語は、なかなか自分の将来も、そして彼女にも煮え切らないトーマスのお話です。仲のいいミミは、実は彼氏がいて、トーマスとは良い友達くらいの関係。 しかし彼女も、付き合っている男と離れ離れ、もやもやして環境を変えたいとザグレブに行くと言い出します。
そんな時、アパートに引っ越してきた謎の初老の男、ジェラルドと名乗った男でしたが、自分に話を聞かせてくれといいます。 彼の部屋には家具はほとんど無く、ただ酒を出してくれ、相談に乗ってくれます。 始めはなかなか素直になれなかったトーマスでしたが、だんだんと何かあると相談するようになって行きます。 そして自分の夢の話をします。 父にはあまりほめられなかったんですが、ジェラルドは褒めてくれます。
しかしそんな時父の不倫を知ってしまうんですね。 精神を病んでいて、家族の助けがいる母を差し置いて、彼の矛先は不倫相手の女に向かうんですが。
父の不倫を阻止すること、ただ、彼が悶々としてマンハッタンにしがみついているのは、そんな母のことが心配だからです。 母はトーマスのことを溺愛しているんですね。
この作品はこのあと大きな事実が明らかになっていきます。 ちょっと泣けるところですが、それは今までのある形を壊すことでもありました。 でもトーマスは、今までの殻を破ることはできていくんですね。
90分ちょっとの短いお話ですが、こういう作品はいいですね。

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アパートに引っ越してきたジェラルド

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彼は父の浮気を知ってしまう

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ミミと彼女をつけ

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そして彼女を問い詰める

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しかしジョアンナに惹かれていく

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面と向かうと父には切り出せない

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母のことが心配なトーマス

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