ボス・ベイビー - anttiorbの映画、映像の世界

2017年作品、トム・マクグラス監督、声の出演：ムロツヨシ、芳根京子、山寺宏一、石田明、乙葉。

7歳の男の子、ティム（芳根京子）は想像力豊かで両親に愛されて育った。　毎日、パパとママの愛情をいっぱい受けて一人っ子である生活を楽しんでいた。
寝る前には、ママ（乙葉）の読み聞かせとパパ（石田明）の子守歌とハグ。　ティムにとってこのパパとママと自分の3人の生活が完璧な幸せだった。
そんなある日、パパとママが　『きょうだいは欲しくない？』　とティムに尋ねてきた。ティムは、『まさか！絶対欲しくない』　と答えるが、そんなママのおなかはすでに大きくなっていた。
ある日、ティムが朝起きて窓の外を見ると、タクシーが一台止まり、そこから降りてきたのは、黒いスーツに白いシャツ、黒いネクタイをしめ、ブリーフケースを持って、シャキシャキ歩く赤ちゃんの姿だった。　ティムが慌てて、下に降りていくとそこには赤ちゃんを抱くパパとママの姿があった。
そして、『新しい弟だよ！』　とティムに向かって言い、この瞬間からティムの一人っ子の素晴らしい時間は終わりティムの特別な場所はボスベイビーに取って代わられたのだった。
なんといってもこのベビーは特別で、生まれながらの　“ボス”　なのだが、それはいったいどういう事なのか？　

お空の上では、赤ちゃんは家族の元に送られるのを待っていた。　赤ちゃんは、ベルトコンベアーに乗せられおしりにベビーパウダーをはたいてもらい、おむつをはめて、靴下をはかせ、準備万端になったら、こちょこちょと羽でくすぐられる。　ここでくすぐったがると、“家族”　のもとへ送られる。
しかし、ここでまったくくすぐったがらないと　“マネジメント＝経営”　というコースに送られ、“ボスベイビー”　となるのだった。　そして彼らには、特別な任務があるのだ。
このボスベイビーたちも家族の元に送られるのだが、赤ちゃんでありながらすでに話すことができ、大人と同じような知能がある。　まさに赤ちゃんの姿をしたボスだった。
ティムの家にきた“弟”　もこんなボスベイビーで彼は、ティムがやきもちを妬いているのもお見通し。　わざとティムをやきもきさせるような行動も取るしたたかな存在だった。　もちろん、そんな弟が気に入らないティムだ。
わざと両親の気をひいて夜中に泣いたりするボスベイビーに振り回され両親はティムに寝る前の本読みも子守唄もしてあげることができないほど疲れていまう。　そんな毎日にティムはうんざりと失望が始まっていた。
そしてある夜、ティムはベビールームから話し声が聞こえることに気が付いた。　こっそり忍び足でボスベイビーの部屋にいくとそこには、おもちゃの電話を使って誰かと話しているボスベイビー（ムロツヨシ）の姿があった。
その声はまさにおっさん、大人のような口調で誰かに何かを報告している。　ドアの隙間から覗いていたティムはボスベイビーに　『お前が変な赤ちゃんだと思っていたんだ』　と詰め寄る。
ボスベイビーはベビールームに隠してあった金庫の中から特別なミルクを毎日飲むことで常に赤ちゃんの姿を保っていると伝え、そして、彼には特別な任務があるから邪魔をするなと言うのだった…

赤ん坊なのにおっさん？　そんなキャッチフレーズのドリームワークス作品ですね。

監督はトム・マクグラス、「マダガスカル」　シリーズが有名ですが、私は見ていないんですよね。

声を当てているのは、ボスにムロツヨシ、ティム役は、押しのドラマに出演が続いている芳根京子、父は石田明、母は乙葉、となっています。最近は字幕はなかなか上映館が無いですね。

物語は、赤ん坊はどうしてやって来るか？　というところから始まります。　いろんな矛盾点というか、？？？というところがあるんですが、鸛ではなく、ＳＥＸでもない。　遺伝子操作？　その辺りが正直よくわかりませんが、まあファンタジーの世界なんでしょうね。

いきなり黒いスーツ姿というところが異様で、この後彼の部下たちが同じように言葉を話しながら集ってきます。　それぞれ家族の一員として赤ん坊の振りをしていますが、招集がかかると馳せ参じます。

もちろん部下なんで、ボスの命令は絶対というところと、やはりそれぞれ一人では頼りない存在ばかり、そして彼の任務は結構大変なんですね。

ティムの両親が勤めているところは、ペットの会社。　そう、赤ん坊よりもペットを可愛がる比率が増えている、円グラフでは、赤ん坊よりも子犬がもう多くなっているんですね。　日本では子猫が多くなっているという統計があったと思いますが、あくまでも別枠という発想自体が崩れているという感じですね。

この裏には少子化問題がアメリカにもあるってことでしょうかね。

なかなか馴染むのには難しい作品ですが、日本公開が難航しているドリームワークス作品、混んでいました。