2018年作品、クリント・イーストウッド監督、アンソニー・サドラー アレク・スカラトス スペンサー・ストーン出演。
アレク・スカラトス(ブライス・ガイザー)、スペンサー・ストーン(ウィリアム・ジェニングズ)はシングルマザー同士で母親たち(ジェナ・フィッシャー、ジュディ・グリア)も仲が良かった。 はじめは公立校に通っていたが、落ち着きのない二人は注意欠陥障害なので、医者に行って薬を処方してもらえという担任教師(アイリーン・ホワイト)のやり方に憤慨した母親たちは、二人をキリスト教系の私立の高校に通わせる。
しかし、ここでもなかなか学校に馴染めず、何かにつけて疑問を感じ、そんな態度になので、しばしば校長(トーマス・レノン)に呼び出され、注意されていた。 問題児であった彼らは、同じく問題を起こすことの多かったアンソニー・サドラー(ポール=ミケル・ウィリアムズ)と呼び出しを受けた校長室で出会い、彼ら3人は仲良くなるのだった。
彼らは拳銃に興味を示していた。 3人はことあるごとにサバゲーをしていた。 しかしその中のアレクが、父親との暮らしを余儀なくされて2人と離ればなれになってしまうのだった。
成長したスペンサーは、地元のスムージーショップでアルバイトしており、そこに客として来ていた海兵隊のリクルーター(ギャリー・ウィークス)と話をして、入隊を志すようになる。 そんなお腹では海兵隊にはなれないと言われ、スペンサーは1年間体を鍛え、余分な体重を落とした。 数ヶ月後、彼は空軍に入隊するのだった。
しかし、スペンサーは、米国空軍パラレスキュー部隊で活躍することを希望したが、奥行き感覚に乏しいという視覚障害で入隊することがで きなかった。 彼はそのことを不満に思うが、他の部隊に入り、海外駐留を始めるのだった。
アレクもまた入隊しており、中東にいた。 彼らはスカイプでやりとりをしており、次の休暇の際に、アレクのガールフレンドに2人で会いに行く約束をする。 スペンサーは、大学生であるアンソニーにも声をかけ、一緒にヨーロッパへ行くことになったのだった。
パリに行くかどうか、当初の予定では行く事になっていたが、パリに行ってはたして楽しいのか? スペンサーは迷っていたが、最終的には予定通りいくことにする。
監督はクリント・イーストウッド、前作は 「ハドソン川の奇跡」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14458933.html でしたが、今作も90分くらいの短い作品でした。
そして主人公の3人は、実際の事件の当事者を起用しています。 これは大変珍しいことですね。
物語は、3人の出会いのシーン、そしてちょっと問題児だった小学生時代のお話から始まります。 シングルマザー同士で親も仲がいいアレクとスペンサー、そして問題児つながりで出会った黒人少年のアンソニー、3人の友情は成長しても続いて行くんですね。 これはいいことですね。 私も中学時代仲の良かった友達が引っ越しても、ずっと付き合いを続け、大学生、社会人、子供がお互い生まれても付き合っていました。 まあ事故で早死にしましたが、彼の奥さんと子供たちは今も連絡をたまに取っています。
まあ私の話はさておき、久しぶりに3人であって、ヨーロッパ旅行に行こうという事になるんですね。 アレクがドイツにいるガールフレンドに休暇を利用して会いに行くという話に乗っかるスペンサーが、アンソニーを誘う流れなんですね。
そしていよいよ、あの事件に遭遇していくという一連のセミドキュメンタリーです。
題材は 「タリス銃乱射事件」 として2015年8月21日に起こった事件で、一人とはいえ物凄い重装備でテロを起こそうとした犯人をこの3人と、イギリス人のビジネスマン:クリス・ノーマンの4人が取り押さえるという、死亡者0の奇跡的な事件を映像化した物です。
94分というイーストウッド作品で最も短い作品でしたが、本人たちに演じさせることによって、逆に無駄な部分が削ぎ落されてスッキリとして、淡々としたテンポがかえって見やすく感じました。
ただ気になるのは、乗務員が乗務員室に逃げ込み施錠したことですね。 楯になれとは言いませんが、乗客を安全に誘導することは列車規定にないんでしょうか?
運転士が運転席に入れなくすることは運行上止むを得ませんが、車掌たちは何をしていたのか? とちょっとこの事件を調べると感じる事なんですが。
しかし重傷者が出たものの、死者が出なかった奇跡の事件、フランス大統領の4人を称えるスピーチが心地よいです。