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ふつうが一番 ―作家・藤沢周平 父の一言―

2016年作品、清弘誠演出、東山紀之松たか子草笛光子、佐藤B作出演。

直木賞作家の藤沢周平東山紀之)が、小菅留治の本名で 「加工食品新聞」 の記者をしていた昭和38年ころから物語は始まる。
1人娘の展子(熊坂澪)を産んで8ヵ月後、妻に先立たれてしまった留治は、病気がちな母・たきゑ(草笛光子)を郷里山形から呼び寄せ3人暮らし。 安月給で生活こそ貧しかったが、家族との時間だけは最優先に考えていた。
そんなある日、幼稚園に通う展子(稲垣未泉)がふさぎこんでいた。 留治が心配して尋ねると、手さげ袋をお母さんに作ってもらえと先生から言われたという。 その夜、展子が淋しい思いをしないようにと、ボロの背広をつぎはぎし夜なべして手さげ袋を作る留治だった。
そんな折、留治はかねてから付き合いのあった高澤和子(松たか子)との再婚を決意する。 和子は留治の実直さだけでなく家族を愛する想いに惹かれていたが、父・庄太郎(前田吟)は猛反対。 だが、和子の想いは強く、ほどなく留治との新しい生活が始まった。
小菅家の財布を握る留治の母・たきゑから渡される生活費は、1日500円。 ギリギリの生活費ながらも、なんとかやり繰りする和子の努力もあり、小菅家は穏やかに暮らしていたが、展子(小林星蘭)が小学校へと上がると、反抗期に入り和子との衝突することもしばしば。
ある日、あることがきっかけで和子が展子を叱ると、展子は反抗的な態度で口答えをしてしまう。 そんな展子に対して和子は…

藤沢周平の伝記作品、娘の遠藤展子のエッセイが元になっている作品ですね。
演出は清弘誠、「渡る世間は鬼ばかり」 の演出が有名のようですね。 私は見ていませんが。
主役の藤沢周平=小菅留治を東山紀之、映画出演ということになると、「エイトレンジャー2」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11972650.html にカメオ的に出ていました。
そして再婚相手に松たか子、映画としては2015年版の 「HERO」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13285707.html となりますね。
そして母役で草笛光子、最近の映画出演は 「殿、利息でござる!」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14150536.html ですね。

物語は、小説家として地位を築くまでの、“藤沢周平” という名前が有名になるまでの苦労を描いた作品ですね。 教師時代があったようですが、病気となり休職をし、それで記者になっていくという感じのようですね。
しかし娘がまだ幼いころに妻・悦子さんを亡くし、そこからが大変だったようです。 そこで巡り合ったのが高津和子さんですね。 そしてようやく再婚になっていくんですが、はじめは彼女の父親が猛反対します。 “再婚” “子持ち” というのが気に入らなかったようですが、ここで和子が父親に敢然と言い切るシーンが前半のハイライトですね。
なによりも良かったのが、幼い娘・展子が母親を欲していたことですね。 生んでくれた母親のことが幼かったし記憶が薄かったので、新しい母親に逆に焦がれていたことです。 ここがスムーズに行ったのが救いでした。
子供の反抗期、継母という戸惑い、物語は展子の成長とともに、悲願の直木賞受賞になって行きます。
彼の作品は、多くが映画化されています。 山田洋二監督の3部作、それ以外にも映画化、ドラマ化になっていますが、時代劇の中で好きな小説家であり、映画も見応えのある作家さんです。
そんな意味で彼の生活を描いた貴重なドラマだと思いました。

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若くして妻を亡くし、幼い娘とははとの3人暮らし

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そして和子と再婚

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母親が出来た展子

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しかしだんだん反抗期に

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