anttiorbの映画、映像の世界

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小川の辺

2011年作品、篠原哲雄監督、東山紀之主演。

戌井朔之助(東山紀之)は家老の助川権之丞(笹野高史)から呼び出しを受けた。 脱藩した佐久間森衛(片岡愛之助)を討つという藩命だった。 佐久間は朔之助の親友であり、さらに妹が嫁いだ先でもあった。
先に中丸という藩士が佐久間を討つ藩命を受けていたのであったが、途中病気で目的を達することが出来ず帰って来たと言う。 朔之助は断ろうとするのだが、助川はそれを許さなかった。 佐久間ほどの男を討てるのは朔之助しかいないということが理由だった。 朔之助は直心流の使い手だが、一緒にいるであろう妹もまた直心流の使い手でもあった。
家に帰ると、早速忠左衛門(藤竜也)と母の以瀬(松原千恵子)に藩命の話をする朔之助だったが、父は静かに聞いていた。 母はやはり娘の心配をし、藩命に逆らうように言うのだが、そこで忠左衛門が口を開いた。
「もし妹の田鶴(菊池凜子)が刃向ってきたなら切れ」 しかし母は怯まなかった。 「お前さまのしつけが間違っていた。 剣術を教えたことは間違いだった。」  しかし朔之助は 「田鶴は自ら剣術を学んだのです。」
それを廊下で聞いていたのは、奉公人、新蔵(勝地涼)だった。 今回のお役目に自分をお供させてほしいと言うのだった。 今回、佐久間夫婦は行徳にいるということはもう調べが着いているのだった。 
朔之助は新蔵を共にすることにした。 佐久間たちを見つけるのに役立つだろうし、田鶴に対して新蔵がいるのが、何かのためになるとも思ったのだった。
妻の幾久(尾野真千子)は朔之助の身を案じながらも、気丈に振る舞うのだが、やはり兄と妹が切りあうことになるかもしれないと思うと、朔之助や義父母の心中をおもんばかられたのであった。 
そして翌朝、朔之助と新蔵は旅立っていった・・・
 
藤沢周平の原作の映画化です。 これは原作は未読ですが、東山紀之の主演作は「山桜」 も見てましたので、そこでも篠原監督と、東山のコンビは良かったです。
この作品も安定感がありましたね。 なんと「半沢直樹」で大ブレイクした片岡愛之助が今回の討つべき相手でした。 こちらの方が本職ですよね。 
剣捌きのうまさ、迫力がよかったですが、どうにもあのおネイ言葉が頭に浮かんでしまいました(^^)
物語はほんの3週間くらいの、複雑さはない話ですが、途中どうして佐久間が脱藩せざるを得なかったのか? そして朔之助と妹・田鶴の小さいころからの関係などが回想シーンで入り、物語を盛り上げています。 
しかし藤沢作品は重厚なものが多いですね。 私は外れ無しと思っています。

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朔之助に藩命が下る

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改革を唱えた友・佐久間森衛が脱藩した。そして彼を討つのが藩命

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新蔵を共に、探索に向かう

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佐久間の妻となった妹の田鶴


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夫の帰りを待つのみの妻・幾久

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