anttiorbの映画、映像の世界

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かくも長き不在

1961年作品、アンリ・コルピ監督、アリダ・ヴァリ ジョルジュ・ウィルソン ジャック・アルダン ディアナ・レプブリエ出演。

テレーズ(アリダ・ヴァリ)は、セーヌの河岸に近い、“古い教会のカフェ” の女主人。貧しい人々の憩の場である。 しっかりものと評判高かったが、女盛りを独り身で過したのだ。
運転手のピエール(ジャック・アルダン)の親切にほだされるのも無理からぬことだった。 
彼女が、朝と夕方、店の前を通る浮浪者(ジョルジュ・ウィルソン)の姿に目をとめたのは、そんなある日だった。
十六年前、ゲシュタポに捕えられたまま、消息を絶った夫アルベールに似ているのだ。 彼女は不安の混った期待でその男の通るのを待つようになった。
ある暮れ方、手伝の娘に男を導き入れさせ、物陰で男の言葉に耳を傾けた。 男は記憶を喪失したのだという。 彼女は男の後をどこまでも尾けて行った。
セーヌの河岸のささやかな小屋。 その夜、そこから離れなかった。
翌朝、男と初めて言葉を交した。 彼女はもしや?という気持が、もう動かせない確信に変っていった。 
何日か後、アルベールの叔母と甥を故郷から呼び、記憶を呼び戻すような環境を作ってその結果に期待したが、彼の表情に変化は認められなかった。
叔母は否定的だったが、彼女は信じて疑わなくなった。 ある夜、男を招いて二人だけの晩餐をするのだった…

悲しく儚いお話でしたね。
監督はアンリ・コルピ、監督作品はこれを入れて2作品のようです。
そして浮浪者役でジョルジュ・ウィルソン、始めてみる俳優さんですが、出演暦はそこそこ多いです。

物語は、一人でカフェを切り盛りしている女主人テレーズのお話です。 若い従業員を使い、店も繁盛していますし、客筋も悪くはない。 そして美人の独身女性なんで、人気があります。
そんな時、一人の浮浪者風の男が店の前に現れます。 テレーズはその男を見て驚くんですね。 行方不明だった夫にそっくりでした。 しかし彼女を見ても何の反応もない、別人かと思いましたが、諦めきれずとうとうその男の後をつけていくんですね。
意地らしいテレーズ、結局彼女は問いただすことをするような野暮なことはしないで、何とか仲良くなり店に誘う事に成功するんですね。
そして男は過去の記憶を失くしたことを知り、夫だと確信するんですが、そこにはどうしようもない彼の姿が。
テレーズのやりきれない思いは最後爆発するんですが、そんな彼女を周りの客は友が二人を見守り同じように悲しむシーンはホロッと来ますね。
良い作品でした。

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女主人のテレーズ、店は繁盛していたが

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ある日消息不明だった夫に似た男を見つける

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そしてとうとう

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後をつけ彼が住み着いている川岸に

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そして何とか彼を誘い店に来させるのだが・・・

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